私は勉強ロボットですか?
黒猫
第1話 葉菜の始まり
2002年、8月。
とある宮原家に長女が生まれた。
名付けられた名前は『菜菜(はな)』。
母は花菜子(かなこ)、父は優馬、祖母は華子(はなこ)という。
2007年、10月。
「葉菜、あなたをベローネ学院に入れるために、
今日から毎日3時間、勉強するのよ。」
華子は5歳になった葉菜にそう言った。
ベローネ学院とは東京の真ん中にあり、
全国の優秀な生徒が集まるということで有名な学校である。
それから毎日、葉菜は華子が講師をする塾へと通うようになった。
塾で1時間、自宅で2時間、小学6年生までの基礎を勉強した。
2009年1月。
あれから2年たち、ベローネ学院・上級クラスの試験の日となった。
「いい、葉菜?時間配分を気にしながら進めるのよ。
あと最初には問題を全部読むのよ。とにかく合格することを考えて。」
「はい、おばあちゃん。」
葉菜は元気がない。そのわけは・・・
―2日前
「葉菜・・・」
花菜子が葉菜を呼ぶ。
「葉菜、ベローネ学院の試験に合格しないとね、
葉菜とお母さんは宮原家を追い出されちゃうのよ。」
突然の花菜子の言葉にびっくりして葉菜は元気がなくなったのだ。
そして、いろんなプレッシャーもあるからだった。
「時間は2時間です。よーい、始め!」
ついに・・・試験が始まったのだった・・・・・・。
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