ホステス

@inden

第1話

今日も暑い1日だった。

鉄矢は満員電車を新宿で降りた。

時計は21時を指している。

地下の改札から地上に出た。

目の前はアルタの大画面が有りその前広場には

沢山の人がたむろしている。

歌舞伎町に行く道はこれも混んでいた。

「さ~て、今夜もじゅんに会いに行くか」

1人語とを言いながら雑踏の中を歌舞伎町に向かって歩き始めた。

区役所通りをバッティングセンターまで歩くと

そこには2年通ったじゅんがある。

8階建ての外見小綺麗なビルに数多くの

中国人が経営するクラブが入っている。

2階の二軒目にじゅんと言うクラブがある。

鉄矢は時計を見ると8:45だ。

じゅんが来るまて後15分かと思いながら

店のドアを開けた。

「いらっしゃいませ」

「鉄矢さん、いらっしゃい」

ホステスのまいが駆け寄って来た。

鉄矢は何時ものボックス席に腰を掛けた。

「てっちゃん、いらっしゃい」

まいがおしぼりを広げて差し出した。

「ありがとう」

鉄矢は受け取り両手を拭いた。

まいはボトルを出し、焼酎割りを作り始めた。

「まい、余り濃くしないで」

と鉄矢は言った。

鉄矢はまいに

「じゅんは今日来る?」

と尋ねた。

「来ますよ」

「同伴だと連絡が入りました」

まいとそんな話をしている時店の奥から声がした。

「いらっしゃいませ」

の声に続きるるとじゅんの同伴したお客が入って来た。

じゅんは鉄矢を見つけると目で合図をして来た。

「鉄矢ゴメン!」

「鉄矢の席には行かないよ」

鉄矢は右手でOkのサインを出した。

鉄矢はじゅんと付き合いようになってからもう1年半、早かったなと思っていた。

1年半前の10月

「じゅん、今度の土曜日御殿場のアウトレットに行こうか?」

と鉄矢は誘った。

じゅんは少し考えたが

「いいよ」

「買い物しても良い」

「そんな高いものじゃあないから」

鉄矢も何か買って欲しいと言って来るだろうと想像はしていた。

「Ok,高くなければ良いよ」

鉄矢は高いと言うのは幾ら位かなと考えたがるるとドライブに行けるならまぁいいかと思っていた。

土曜日じゅんを新宿のマンションへ迎えに行く途中コンビニでお茶とコーヒーを買った。

食べ物を買おうとしたががじゅんは何を食べるか解らないので聞いてからにしようと思い止めた。

天気は良いし紅葉が始まっているから絶好のドライブ日和だと思いながら車を走らせた。

じゅんのマンションに着いた。

携帯からメールを送ると直ぐに返事が帰って来た。

待ち合わせは10時である。

「ごめん、10分待って」

鉄矢は内心ムカッと来たがメールには

「良いよ、ゆっくりで良いよ」

と気持ちとは裏腹のメールを送った。

内心俺って女に弱いなと苦笑した。

「鉄矢さん、ごめんね」

ダメージジーンズに皮じゃん。

大きめのサングラス。

ハイヒールを履いてスタイル抜群である。

店のじゅんとは大違いである。

車は東京インターチェンジから一路御殿場に向かった。

鉄矢はじゅんに

「海老名サービスエリアで休憩して何か食べる」

じゅんも

「うん、トイレに行きたいし起きて何も食べたいない」

とこたえた。

鉄矢は昨夜金曜日だから店も忙しく帰りがけ遅かったをだろうと思っていた。

「じゅん、何食べる?」

「そう~ね、山菜そばが良いな」

鉄矢も山菜そばで良いやと思い

「じぁあ俺もそれにするよ」

じゅんは鉄矢も同じ物を食べると思ったかニコッと微笑んだ。

鉄矢はそばを食べながら

「じゅん、帰りにホテルに行こうか?」

ダメだと言われるだろうと思って言って見た。

じゅんは一瞬そばを食べる箸が止まったが鉄矢の顔を見ながら

「いいよ」

と言った。

鉄矢の心臓がドキッと音がするような感じがした、

内心何だ!と思いながら心の底でニヤとした。

こんな簡単に誘いにのるような女がいるかなあと感じていた。

御殿場で高速を降りて10分程でアウトレットに着いた。

アウトレットの中は土曜日とあって混雑している。

じゅんは洋服、宝石、靴の店を見て回っている。

もう2時間程ウインドウショッピングしたり試着したりで鉄矢はいささか疲れた。

「じゅん、疲れたし喉が渇いた」

「コーヒー買うけどる何か飲む?」

「うん、お水で良いよ」

鉄矢は自販機でコーヒーと水を買った。

「はい、水」

鉄矢から水を受け取り美味しそうに飲んだ。

鉄矢はじゅんに

「じゅん、帰ろうか?」

「そうね」

「帰ろうか」

と言ってじゅんはもう一口水を口にした。

時計を見ると15時を指している。

アウトレットの駐車場を出て高速の取り付け道路を右に曲がれば東京方面の高速入口である。

高速を走りながら鉄矢はるるがホテルに行ってもいいよといった言葉を思い出していた。

どこのホテルに行ったらよいか考えていた。そうだ海老名のサービスアリアでインターネットで調べよう。

「るる、海老名でトイレ休憩しない?」

「うん、トイレに行きたかったところなの」

と言ってじゅんは含み笑いをした。

海老名のサービスエリアに入り鉄矢はじゅんをトイレに送り出すと携帯で横浜インター付近のホテルを検索した。

携帯の画面にいろんな外観の画像が表示された。

じゅんと初めて行くので見た目の良い所がいいかなとか高級な所がいいかなとか思いを巡らせていた。

インターの近くにこんなに沢山有るんだから行けば解るだろうと思い携帯で探すのは止めた。

「ごめんね。トイレが混んでいたので」

と言ってじゅんが返ってきた。

「さああ行こう」

と言って一路東京へ向かって車を走らせた。

車は順調に横浜インターに向かっていた。

鉄矢は疲れたこともあって横浜インター手前で眠気を感じていた。

鉄矢、ハッと気が付いたときは横浜インターの出口を通過する所であった。

あ!まづいと思ったが手遅れであった。

すでに遅く出口は車の後方に遠ざかって行った。

鉄矢は川崎インターの近くにもホテルは合ったなと思っていた。

「じゅん、川崎のホテルで良いね」

「良いよ」

じゅんは鉄矢の方に向かって言った。

川崎のインターチェンジで高速を降り取り敢えず取り付け道路を右折した。

鉄矢はただホテルの文字を探し車を走り続けた。ホテル有るには有ったが

駐車場なしとか古ぼけた小さなホテルとかであった。

30分程探したがこれといったホテルは見つからなかった。

鉄矢はどうしてもホテルに行きたいと言う欲望も薄れていた。

「じゅん、今日は止めよう」

「いいの?、鉄矢が良いなら私は良いよ」

鉄矢は何となく気まずい思いをしていた。

「さ~帰ろ」

と鉄矢が言うとじゅんも

「うん」

と答えた。

二人の会話は何となくぎこちない物で有った。

それからはじゅんと毎日メールで会話をするようになった。

朝は

「じゅん、おはよう❤❗」

で始まり

夜は

「じゅん、おやすみ❤❗」

で終わる。

じゅんの出勤時間は夜9時からである。

じゅんからは午後4時ころ起きる。起きるとるるから

「おはよう。起きましたよ」

のメールが必ず毎日送信されてくる。

鉄矢も今日は何時に会いますかと言うメールを返す。

じゅんも

「6時30分に会いますよ」

の返信が来る。

じゅんと鉄矢は毎日会っていたので

「じゅん、今夜店に行くよ」

じゅんは

「今日お客さんが来るの」

「鉄矢、焼きもち焼いて怒らないでね」

と言いながらめをつり上げてきつねの目をした。

「鉄矢、今日門限がある日じぁあない?」

「10時に帰るよ」

鉄矢は俺は門限が有るんだなと考えながらじゅんのきつね目を眺めていた。

鉄矢はじゅんがお客の前で足を組むのが嫌な感じがしていた。

足を組むと太ももの奥まで見える気がしていた。

「じゅん、お客の前で足を組むのは止めたら」

じゅんは

「何で?」

「お客にパンツ見せたいのか」

鉄矢の言葉にじゅんは

「足を組んだ方が見えないのよ」

「私そんな下品じぁあないよ」

と言ってのけた。

「じゅん、これからホテルに行こうと言う

サインは❤にしようと思うがどう?」

「良いよ」

とあっさりじゅんは答えた。

鉄矢は10時になって店を出た。

電車の中から早速

「明後日木更津❤に行かない?」

とメールをした。

10分程して返事が来た。

「良いよ。11時に迎えに来て」

当日鉄矢は車でじゅんのマンションの下からメールした。

「今着きました」

「少し待っていて」

の返信が有った。

10分位待っていると前方からダメージジーンズに大きめのサングラス姿のじゅんが現れた。

格好良い。その一言だった。

「じゅん、格好良いね」

「ありがとう」

と言って車に乗り込んだ。

車は首都高速を抜けて湾岸線に入り横浜方面に向かった。

アクアラインの海上に出たとき鉄矢は

「綺麗だ~!」

と叫んだ。

「素敵!」

鉄矢とじゅんは大声を出していた。

鉄矢はじゅんのてを握り締めた。るるも鉄矢の手を強く握り返した。

木更津て有料道路を降りて5分程行った田んぼ中にホテルがある。

ホテルは各部屋独立した建物になっていてそれぞれ駐車スペースがある。

駐車スペースにバックで車を駐車して部屋に入った。

部屋は左手にベッド、右手にソファー、前にテレビが置いてある。

「鉄矢、シャワー浴びるよ」

るるは言ってバスルームに入った。

シャワーから流れる水の音が聞こえてハミングしているような声も聞こえてくる。

「あ~気持ちよかった。髪も洗いました」

じゅんはバスタオルを巻き出てきた。

鉄矢は綺麗だ。と心の中で叫んだ。

「俺もシャワーしてくる」

浴室に入って自分の裸を見た鉄矢は何て醜い体だと今更ながらがっかりした。

浴室から出てくるとるるはベットの中に横たわっていた。

鉄矢はバスタオルを脱ぎ捨てるとるるの横に滑り込んだ。

「じゅん」

と言いながらキスをした。

キスをしながらるるの胸に手を滑らせた。

形よく盛り上がった乳房、盛り上がった上にピンクの乳首。

その乳首を口に含んだ。

甘い香りが鼻腔の奥を刺激する。

じゅんは

「うう~ん」

とうめき声を出す。

激しい愛の営みが終わった後

鉄矢は

「じゅん、お腹空かない?」

じゅんも

「起きてからコーヒーしか飲んでないの」

鉄矢はアウトレットで食事しようと言ってシャワーを浴びに行った。

アウトレットでの食事が終わりるるのマンションに帰ったのは夜の7時だった。

鉄矢は

「じゅん、忘れ物はないね」

じゅんも

「うん、ないよ」

鉄矢は

「じゃあまた明日」

「何時?」

じゅんも

「メールする」

じぁあと言って鉄矢は走り去った。

鉄矢は仕事をしながらもう4時かメールが来る頃だなと思っていた。

4:15なってメールが来た。

「おはようございます。今起きました」

「昨夜は私のお客さんが2人も来たよ」

「忙しかった」

「ご苦労様、体大丈夫ですか?」

鉄矢は返信した。

直ぐにじゅんからメールが来た。

「大丈夫よ」

「今夜何処で会う?」

鉄矢は

「6:30ロイヤルポストは?」

とメールした。

返事は

「良いよ❤」

2人はロイヤルポストで食事をして1時間位で別れた。

別れた後、じゅんは家に帰りシャワーを浴び化粧をして店に行く。

月曜日から金曜日までの行動パターンはこんなパターンである。食事する店は毎日変えた。

「じゅん、明日木更津の❤に行かない?」

鉄矢は電車の中からるるにメールした。

鉄矢は無理だろうなと思っていたが心の中では行くと言って欲しかった。

30分してから返信が有った。

「良いよ❤11時に迎えに来て下さい。」

鉄矢は内心やった❗と心が踊った。

11時、マンションに着いた。

今着いたてメールを送信した。

直ぐに今降りると返事があった。

「鉄矢、おはようございます」

と言いながら車のドアを開けた。

サングラスにダメージジーンズ素敵だと見とれた。

車は湾岸線からアクアラインを通り木更津に入った。

鉄矢は

「この前の所でいい?」

と聞くと

「うん」

と答えた。

ホテルの室に入るとじゅんは上着を脱いだ。

豊満な胸の盛り上がりが目映いばかりであった。

胸元の広く空いたTシャツ、谷間から見えるふくよかな乳房脳裏にズキンと来た。

「鉄矢、シャワーするよ」

「うん」

と言って鉄矢はテレビのスイッチを入れた。

映画を見ようとリモコンを操作した。

バスルームからはシャワーから落ちる水の音が聞こえる。

バスルームから鉄矢シャワーする?

鉄矢は

「うん」

返事をしながらドアを開けた。

全裸でるるが体を拭いていた。

「お先にね」

と言ってバスタオルを体に巻き付けて出て行った。

鉄矢はシャワーを浴びながら今みた光景を思い出して心臓が高鳴るのを感じていた。

バスルームを出てベッドに行った。

じゅんは首まで布団を掛けていた。

鉄矢は布団を少し持ち上げるるの隣に入った。

布団を剥がすと胸を両腕で押さえて見えない様にしていた。

ここまで来て隠すことは無いだろうと思いつつ

「綺麗だね」

と言った。

「ありがとう」

じゅんは一言いった。

じゅんの手を胸から外しながらそっとキスをした。

そっと舌をじゅんの口の中に入れると口を大きく開けて受けてくれた。

右手を下半身の茂みに持って行くと、すでにしっとりと潤っていた。

上部の敏感な部分に少し触れた。

「ううう........」

と体を痙攣させて鉄矢にしがみついた。

「鉄矢ダメ~」

2人は激しく愛し合った。

「鉄矢、シャワー浴びていい?」

鉄矢はじゅんがまだ愛し合うかと言う意味を含めて言っていることは解っていたから

「良いよ、もう俺もシャワーする」

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