誘い



 一人の男が歩んできた道。


 ある者にとっては希望を託し。


 ある者にとっては破滅を持たらす。


 男の名はヘーゼン=ハイムと言った。


 暗闇の荒野を歩む中で。


 男は一人の少年と出会う。


 彼の名をアシュ=ダールと言った。


 さて、道は過去へと繋がっている。


 互いに交わることで、ヘーゼン=ハイムは闇に囚われ、アシュ=ダールは光を求めた。


 決して薦めはしない。


 結局は、互いが互いを喰らい尽くす未来にしか行き付かないのだから。


 進むのならば、


 覚悟をするといいだろう。


 僕?


 僕は彼の側に寄り添い、共に道を歩むもの。


 気にしなくてくれていい。


 僕はいてもいなくても、誰が気にするべくもない。


 道化とでも思ってくれれば。


 さあ、話が長くなってしまったようだ。


 進んでくれ。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る