第203話 未来への仕掛け

前もってお知らせしますが、この仕掛けについては一部分のみしか書きません。壮大な新シリーズのネタばれになってしまいますので…………


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本文


現在俺たちはハデスの創った亜空間で会議をしている、浩二がこれから未来へ向けてこの主要メンバーへの作戦を話すためだ。


「先ず皆さまにはナンムとの戦争終了後に転生をして頂きたいのです、ここにいないスクルド様の姉であるヴェルダンディー様とウルド様も含めて」


「やはり決着は大和の住む時代と言う事だな?」


「はい、その通りですポセイドーン様、どの時代でもいいわけではありません、時代の最終転換点が僕たちがいた時代だからです」


「確かにそうね、前回の周回では最終的にナンムが勝利したけどレプテリアン達が勢力を落としたのがあの時代でニビルが再接近したのが2018年・・・あそこが転換点だわ!」


「アルテミス様が言う通り、あの時代にレプテリアン達の勢力が衰え始めます、彼らは転移できない事からナンムが歴史を転換してきてそうなります」


「でも転生する理由がわからないわ? 私たちは一応不死よ? その時代まで死ぬ事はないわよ?」


「アテーナーよ、イナンナがパルスーを持ちながらもナンムに敗れた理由を思い出してみよ!」


「え!?・・・・肉体の限界・・・・つまり私達に全力で戦えって事ね? 浩二!!」


「そういう事です」


「それは今回でナンムを撃退しないと言う理屈でいいのだな?」


「はい、2つ理由があります、先ず1つはオリュンポスとヴォーダン、そして我々が手を組んでもナンムには勝てない・・・・」


「何故そう言える? いくら何でもそこまでナンムの一族が強いとは思えぬが?」


「私もそう思いましたが・・・・・」


「勝てぬよポセイドーン・・・ゼウスもオーディーンも夢を見過ぎじゃ、、、」


「アプスー様、誠ですか?」


「お主等には話しておこう、ナンムの一族にはおぬしらには知らぬ別の種族がおるのじゃ、詳しく言うとアグディスティスはナンムの一族ではない!」


「あ! ・・・・そうか・・・朔、もしかして母ちゃんは・・・・アーディティヤか?」

「そうじゃ、ナンムの一族とアーディティヤは硬い絆で結ばれておる、そして地底人、つまりレプティリアン達の神と気の遠くなる程の長い年月戦っておるのじゃ、アトゥムの一族とのう、我らが内紛を起こしているのはアトゥムがしかけている事が原因やもしれぬのじゃ・・・・」


「まさか・・・それならば我らは本来内紛など起こしている場合ではないではないか!!」


「大丈夫じゃよ? ポセイドーン、ナンムはアトゥムに勝つ、それは繰り返しの歴史が証明している事じゃ」


「読めました、つまり歴史を大きく改変してはいけないのはそのアトゥムとの戦でナンムが負けるような事になってはまずいからですね?」


「ご名答じゃスクルド」


「二つ目がそこです、僕達が勝てないまでもナンムやアーディティヤに大打撃を与えたとします、それはアトゥムにとって非常に都合が良い結果になってしまうんです」


「ふざけやがって、結局あの目はプロビデンスじゃなくてホルスの目何じゃねえか! 何がキリスト教と結びつけられて三位一体の三角とあわさるだよ! 結局はアトゥムのエジプト神話何じゃねえか!」


「そうやって反キリスト教を誤魔化してるんだよ、だけど今度は徹底的に叩き潰す‼ その為に今回集まって貰ったんだからね」


「それはいいが健二、私達はどうすれば良いのだ? 具体的な話をしてくれないか?」


「マルティア母上、具体的な話はどちらが聞きたいですか? 転生後の話か、この後のナンムとの戦の話か…………」


「さしあたってこの後の戦の話かな?」


ポセイドーンが下を向いている…………

多分場の空気の読めない天然のマルティアに対して何か言いたいのだが、可愛い孫娘に対して言うことが出来ないのだろう…………仕方無い…………


「浩二、そろそろ本題に入れ! 戦の話ではなくこんな所に呼び出したんだ、俺達以外の者に絶対に聞かれたら不味い話なんだろ? もうチェックは充分だろう、俺は今ここに居る者達は信頼している、こいつらにもし裏切られたとしたら其は俺がその程度の男だったんだ、その時は腹を括るさ!」


「え? 健様? どういう事ですか?」


「は~…………パラス、、貴女の天然は転生しても治らないのね…………」


「何だ! アテーナー! 私だってちゃんと考えているぞ‼」


「マルティア、いい? 今健兄さんの言った事で解らなければ私が説明してあげる、今浩二兄さん、いえ、健二はこのメンバーを必要としている、そしてそのメンバー以外の者には知られたくないから態々こんな空間迄ハデス様に創って貰ってこのメンバーを呼んだの。そこまではいい?」


「ああ、すまん久美…………」


「だけどまだ健二には全員を信用仕切れて居ない、だから話を小出しにし、核心の部分を話さずに、皆の出方を探って居る状態なのよ、其が解って居るから皆も敢えて健二に合わせて話をしているの、それを健兄さんが今切った…………解った?」


「え⁉ そうだったのか…………すまん…………健二」


「構いませんよ、僕は少し臆病な所が有るんです、でもたけちゃんがそう言うなら僕も皆さんを全面的に信用する事にします」


「そうだね~、、少なからずここに居る面子は全員が信用出来ると僕も思うよ、スクルドは僕も初対面だがこの鍵は本来アヌかベール、又はエアの許可が有って初めて持ち出す事が出来る鍵だ。それを命がけで運んできた言う事実が其を証明しているからね~」


「アポローン様、鍵は私達姉妹が管理することを一応ベールに許可されているんです。だから一応は黙って持ち出したのでは有りませんよ? まあここに持って来た事は内緒ですが…………」


「さて、では本題に入りましょう。先ずはこの後のナンムとの戦についてです。

先ずはオリュンポス、ヴォーダンと供に戦に入ります、恐らくは一進一退の攻防戦に成るでしょう、そして月の動力炉を破壊した後、恐らくはナンムは和解案を呈示してくる筈です」


「どうしてそう言えるのですか? 健二」


「其は帝、ニビルが危機に陥るからです…………」


「んな‼ 何故そうなる! 健二殿‼」


「そこの魔道モニターをご覧ください、シエラ母上、良いですか?」


「はい、皆さん此方が今私達が住んでいる地球です、そしてこれが月、ニビルは現在ここに有ります。ですがこの月の動力炉を破壊しますので、ニビル軍はもう月を落とす事は出来なくなります。さて、もしこの月がほんの少しこの場所からここに移動したとしたらどうなるでしょうか?」


「ニビルの軌道か‼ ニビルの質量は大きい、地球と絶妙なバランスを保って居る月が少しでもその部分に動けば今度はニビルの重力に引っ張られて月はニビルへの衝突コースに入る‼ だが動力炉を破壊した月をどう動かす⁉」


「ハデス様、この世の中にたった二人、それほどの超絶爆破魔法を使える者が居ます。」


「アグディスティスと…………大和ね⁉」


「その通りですアルテミス様、たけちゃんの使う魔法はそれこそブラックホールすら造り出せる魔法、そして楓さんは…………もう皆さんご存知でしたよね? その二人が月に乗り込んでニビルへの軌道に月を動かすと主張すれば? どうなりますか?」


「だがそれではあの方達とやっている事が変わらないと思います…………」


「ナーナ母上の言う事はもっともです。当然そんな事はしませんよ、だから聞かれたら困るんです」


「だけどその二人がやると言えば信じるでしょうね、アグディスティスは既に前科もの、大和は…………やってる事滅茶苦茶だし…………」


「おい! アテーナー、お前の中で俺の存在どうなってんだよ‼」


「え? 変態で助平で怒変態?」


「全部同じ意味じゃねーか!」


「細かい所は気にしなくて良いわよ、詰りそれだけ変態って事よ」


「んがーーー!」


「良いかな? たけちゃん…………」


「後で強姦する!」


「返り討ちよ!」


「…………さて、其でナンムが和解を申し出て来るでしょう、どんな内容で有ろうがこれを受入れます」


「待たれよ、健二殿、地球人の洗脳が条件でもか?」


「そうですハデス様」


「では我々は何の為に戦うのだ! 私はゼウスから目を反らす為に多大な犠牲を払って迄大和にかけたのだ、大切な部下を何人も失った。其を諦めろと言うか‼」


「落ち着くが良いハデス、ソナタの一族の犠牲は無駄にはせぬ、健二の話を最後まで聞くが良い」


「ティアマト様…………解りました…………」


「ハデス様、貴方の一族の犠牲は絶対に無駄にはしませんよ! 僕だって元より地球人の洗脳何てさせるつもりは有りません‼ ここからが皆さんに集まって頂いた真実の話をする部分になります、俺の恐ろしさを教えてやるさ、やつらにたっぷりと」


一瞬にして場が凍りついた、俺は知っている、浩二がこれを言うときは必ず…………地獄を見る奴が居る…………


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