第123話 上皇の正体

朔とは何者なのか? 多分皆様も気になっていたでしょう。

スサノオの筈が何故かアプスと名付けられている。イナンナの弟なのに祖父の名前…………

対に朔にその矛先が健から向けられます、どうする?朔上皇…………


マハーバラタの酷い描写が描かれます、これはヒンドゥー経の聖典をそのまま書いた物ですが、想像をしてしまう方は飛ばして読んで下さい


本文

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下着姿の隊員が入ってきた


「んなーーーー!」


「素晴しいぞ最高だ兄弟!」


「これは前回のレオタードをベースに、競泳用水着タイプにし、やはり海戦にも備えた物だ。当然基本は下着なのでマイクロタイプになっている」


「兄さん、そのTフロント、、、そこまで細くする必要は何処に有るんですか?」


「先ず水の抵抗を極限まで減らし、やはり暑さ対策だ、水着の素材はポリニット、汗を吸わないし基本は風を通しにくい為に暑い、出来るだけ小さい方が好ましい」


「次から次へと減らず口を…………」


「では皆さんに御意見をお聴きする前に、一応この下着も紫綬仙衣を織り込んで有りますので衝撃には強いですが…………この小ささです、意味は無いと思われます…………」


「間違い無いのう……」


「では顧問から御意見をお聞かせ下さい」


「脚下したいがもう総帥は造ってしまっておるのじゃろう?…………しかも悔しい事に妾はアトランティスの暑さと言うものを知らぬ、バビロニアでさへあの暑さじゃ、赤道とやらの事を聞くにもっと暑いのじゃろうて…………致し方無い」


「では提督、お願い致します」


「先ず下着はそれで良いでしょう、あくまでも下着です、総帥のお好きな様にされると良いと思いますが…………その下着が丸見えになる戦闘服の方が、何故そこまで透けて見えなければ成らないのかが理由を聞きたいです。とても恥ずかしいです」


「では総帥、理由のご説明をお願い致します」


「解った、この透け具合は先ず機能性を追求した結果の産物だと言うことを前提に、話を聞いて貰おう!」


「100パー嘘ね…………」


「何か言ったか?久美」


「いえ?何も…………」


「今回は50度を越える暑さ、その中で大切な俺の女達の肌を守らなければ成らないのと、有害な紫外線をカットする為の新開発したこのクリームを身体に塗る事を考えると…………」


「兄さん造ってくれたんですか⁉ うれしい‼」


「そうだ朔耶、お前達の大切な肌を紫外線何ぞに汚されては敵わんからな!」


詰りこれだった…………俺の奥の手だ! 恐らくは一番の邪魔をするはずである久美を黙らせる方法、それは朔耶の懐柔である。

朔耶は特に日焼けを警戒する、これは楓も同じであった、巫女と言う職業柄、日焼けだけは絶対避けなければ成らない、詰りこの日焼け止めクリームがこの戦闘服に正統性を与える…………

ククク、久美、お前の出番は無いぜ!俺の戦略に穴は無い!


「紫外線とは何ですか?」


「テイアーさん、貴女最初からそこまで色黒じゃ無いでしょ?」


「ええ、朔耶さんと殆ど変わらない肌色ですが、日を浴びる事により黒くなってしまいました」


「それが紫外線のせいなのよ!」


「ではそのクリームと言う物はそれを防いでくれると?」


「そうだセーラ、特にマルティアやセレスティア達は色白だ、アトランティス人は聞くところによると黒人はそうでもないが、白人は日中暑くても我慢して長袖を着ているとの事だ。

それもそうだろう、白人は肌が特に紫外線に弱い、下手をすると皮膚病になるからだ、詰りこのクリームが特にお前達には必要になる訳だな」


「そうだったのですか総帥! 聞いたかセレスティア、セフィリア! 総帥は特に私達の事を考えてあのクリームを造って下さったのだ!」


「え、ええマルティア様…………」


「そうだぞマルティア、お前の肌は俺の宝だ! その美しさを保って貰いたいからこそ俺は寝る間も惜しんでこれを開発したのだ!」

カーーーー!

日焼け止めクリームを高々と掲げる健


「総帥! 私は総帥のその優しいお心に答えて見せます!」


「そうかマルティア! この戦闘服を着てくれるか⁉」


「勿論です総帥! なあ?セフィリア、セレスティア!」


「あ!…………はい…………マルティア様……」


最早否定が出来なくなった二人


「相変わらずの単細胞めが…………直ぐに騙されおる」


「何か言ったか?朔」


「いや、何も……」


「そうか、、つまりだ、このクリームを塗るとどうしてもベタつき従来の紫綬仙衣では肌に張り付いてしまう、当然高速戦闘を行うワルキューレ隊には致命傷だ!

そこで工夫を重ねた結果、ニット生地に仕立てた事が要因だ。そして暑さ対策で生地を単に薄くするだけでは強度不足になる、よってこれらを両立させる為には鎖帷子状にするのが効果的だ、そしてこれらを総合的に組み込んだ結果の産物がこれだったと言う事だ。」


「はー…………そこまで考えての事であれば仕方有りませんね…………」


「では提督も賛成と言う事で宜しいでしょうか?」


「構いません……」


「では久美大将お願い致します」


「そのスカートの短さが気になるわ? 何故そこまで短いの? それにそのストッキング、あまりにも食い込み過ぎよ‼」


「総帥、お願い致します」


「それも同じだ、そのストッキングも同じ材質で出来ている、ニット生地な為肌にどうしても密着してしまう、スカートの長さは勿論戦闘の疎外要因に成らない為だ‼」


当然嘘である、ニット生地でも大きめに造れば食い込まない、レーヨンをフロント及びリアI部に多量に仕込んだ結果である。

ちぢみまくったのだ。


「無駄に智識ばっかり有るんだからもう…………」


「では宜しいでしょうか久美大将」


「仕方無いわね…………」


久美は思った…………自分も勉強しておくべきだったと、健の無駄に膨大な智識に反論が出来ない…………


そしてこの後特務隊、魔法特化隊と次々に俺の案で決定する。

そして対に、通常行軍時の隊服である。

これを突破するのとしないのでは俺の命運がかかっていると思っていい。


「では通常行軍時の隊服を決めたいと思います、これはアトランティスの巨大な大陸間移動に浮き舟が使えない事により、行軍しての移動がやむ無いと判断したために必要となりました」


「待つがよい!何故浮き舟が使えないのじゃ?」


「アンナ、それは俺から説明しよう」


「お願い致します」


「先ず朔、浮き舟は誰が造った物だ?」


「イナンナではないのか?」


「それで間違いないが、イナンナのいたティアマトで創られたと思えば良いだろう。

次にオリュンポス族は何人だ?」


「そうか、ティアマト人じゃ! ならば彼らも浮き舟を持っていると言うことか…………」


「テイアーの話では恐らく持っていない、テイアーの話ではティアマト人が来たときに、ベールとエアのみがこの地球上で浮き舟を所有する事が許されたとの事だ、そしてベールは現在浮き舟で自分達の星であるニビルに帰還している、詰り浮き舟はエアの物が一つ有るのみ、そしてそのエアの浮き舟はイナンナに託された、その浮き舟が今俺達が使用している浮き舟だ」


「では何故浮き舟を使わぬのじゃ?」


「朔、俺達の時代ではモスコビウムを使わなくても空を飛んでいる事を忘れるなよ? そしてこのムーでヒヒイロカネが取れる様に、アトランティスでもオリハルコンが取れるんだ」


「それを造っていると?」


「解らない、だがナーナ、俺がアトランティスのファラオなら造る、もし浮き舟でムーが攻めてきたらアトランティスには防ぐ手立てがない、俺達の世界ではどちらが制空権を取るかで戦争その物の勝敗が決まるんだ」


「成る程、浮き舟を対アトランティスでもし使えば遠慮無く向こうも飛行機を出して来る可能性が有るのね?」


「そう言うことだ久美、お前や朔耶ならこのヤバさが解るだろ?」


「そうですね、それはもうこの世界の戦争では無くなります」


「解らぬな…………兄弟、何をそんなに恐れておる?」


「…………そうだな、兄弟、俺が以前メルヘガルでこのままで行くとメルヘガルがモヘンジョダロになると言った言葉覚えているか?」


「忘れはせぬ、それを恐れてワシは心を鬼にして妻達や家族、貴族達を葬ったのじゃ…………」


「国王陛下、そのモヘンジョダロを造ったのが飛行機から発射されたミサイルなんです‼」


「なんじゃと! どういう事じゃ‼」


「兄弟、伝説にはこうある、、、


高速で強力なヴィマーナで飛んでいた電撃を操る者クルスは、3つの都市に向けて、神々すら恐れを抱き、大きな痛みを感じる武器を投下した。

 太陽が1万個集まったほど明るい、煙と火が絡み合った光輝く柱がそそり立った。それは未知の武器、鉄の石矢、死を告げる巨大な死者であった。 三つの都市の住民は、一人残らず灰と化すまで焼き尽くされた。死骸は誰の物とも見分けがつかなかった。髪の毛や爪は抜け落ちていた。鳥たちは白くなり、すべての食物は毒された。この武器自体は、細かな灰、死の灰となり崩れた


これが俺達の時代に伝わる兄弟の国で起こった戦争の描写だ、そしてこの中に出てくるヴィマーナこそが飛行機の事、そして光の武器が核ミサイルだ!」


「同じです…………健様があの時放ったフォルムと…………恐ろしい事です」


「そうだナーナ、俺達は絶対にその引き金を引く様な事はしては成らない、だからかこそ俺達はあくまでもこの世界の人間として戦うんだ」


「よく解った兄弟、それは絶対使っては成らぬ物じゃな」


「成る程のう、、それを持ち込んだ者が他ならぬ…………」


「朔、お前たちだ‼」


「んな! …………気付いておったのか?」


「ディオニューソスとあれだけの戦闘が出来る人間が、この世界に居るわけねーだろ! それに何故俺がスサノオではなく朔にアプスと付けたのかを俺はずっと考えてたんだがな…………結局は俺はお前の名を付けてないと言う結論に至った」


「どういう事です?健様……」


「まあそれは隊服を考えてからにしよう!」


「ふん!妾を出汁に使いおって…………」


朔の言う通り、俺はここで朔に話題を振る事によって隊服を決める作業を楽に進めた、皆朔の正体が気になって服をまともに見ていなかった…………

完璧だ‼

先ず戦闘服は近衛隊がドレスタイプのワンピース、スケスケ激ミニスカバージョン、白のドレスなので乳出し以上にエロチックである。

魔法特化隊がスケスケシスターローブ激ミニスカバージョン、当然特務隊は諸に鎖帷子っぽくあしらったスケスケミニスカ、メチャメチャエロイ。

そして何と、通常服は指揮官用の下着を乳出しにして、激ミニスカを履かせるだけと言う物、ぶっちゃけよく皆が納得したと思うがそれほど皆朔の正体が気になったのだろう…………完全に俺の戦略的勝利である。


そして朔の正体が今明かされる


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後書き


正に核兵器ですよね?この時代にこの描写が書ける訳が有りません、その目で見た者でなければ…………

事実核戦争があったと思うしか…………ねえ?

皆さんどう思いますか?

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