第112話 峠の戦いとシャチー
ティターン神族
ティターンはギリシャ神話においてオリュンポス神族よりも太古の古の神々とされている。
「健さん、では…………」
「俺がお前達の安住の地を造ってやる!……しかし……やらかいな……エイレーネー、お前地底ぶんどっても俺と一緒にいねえ?、このでかくやらかいのは必要だ!」
「え?……うん、健の言う通りにするよ……」
真赤な顔で恥ずかしがるエイレーネー
可愛いじゃねーか
「ですが健さん、ウラヌスやクロノスは原初神です、如何にオリュンポス側が多数であったとしてもその二人が負けた相手に目覚めてもいない貴方では正直勝負にすらならないでしょう……」
「だろうな、だけど俺には一つだけ切札がある、まあそれがきかなけりゃアウトなんだけどな、恐らくは平気だ」
「本当?あたい折角好きな人出来たのに、居なくなっちゃ嫌だよ?」
「大丈夫だよ!こんなやわらけーおっぱい残して何処も行かねーよ‼」
と言って乳揉みするが、でかすぎてまともに揉めない……
そうして二人は浮き舟でムーへと向かった。
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月、、イナンナのクリスタルの棟
「これは参ったね…………健が危ない……どうにかなるかい?イシュタル……」
「リリ……と言うあの子ならルチルの変りに私が入れると思います。お父様への極大な愛を感じますので、ルチルは祝詞を唱える為にマナを媒介させる役目をさせないといけません」
「私も二人に力添えを致しましょう、健様は失わせません」
「頼むよ二人とも、まだ健はあれらと戦えるほどの力は無い、まさかアトランティスに潜んでいたとは、僕のミスだ。せめてエレキシュガルが目覚めてくれれば……」
「では私はリリに入って来ますね?ナンナおば様、祝詞を使うときは援護を‼」
「大丈夫ですよ!」
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再びワルバラ
調度鴉が報告に来ていたので報告を受ける事にした。
「サフラには男の巨人が二人、女が一人確認出来ました、オリュンポス神族らしき者2名が巨人達と口論していましたが、男の巨人を激しい土魔術の様な物で打ち付けておりました」
「そのオリュンポスらしき者2名を詳しく聞きたい」
「は!一人は若い男で土魔術を使っていた者です。杖に枝の様な物が巻き付いた物を所持していました、もう一人は若い女で炉の様な物を現出させ、軍人達に食事を渡しているのを見掛けました。軍人達からはまるで神の如く慕われています」
「ディオニューソスにヘスティアーか……解った!引き続き調べておいてくれ!どんな細かい事でも情報が欲しい、頼むぞ‼」
「は!では……」
「おい!忘れているぞ?」
「…………解りました」
パンツを脱ぎ始める鴉の女性
「…………出来ましたら今日は余り露骨にしないで頂くと、けっこう汗をかきましたので……どうぞ」
「解った、スーーーーーー!ハーーーーーーーー‼マイルドだ」
「………………お話しは聞いて頂けたのでしょうか?」
「問題ない、充分にいい臭いだ‼今回は素晴らしく良い出来だぞ!これは褒美だ、取っておけ!」
俺は大きめな粒金を二つ渡した
「非常に多すぎますが?」
「言ったろ?褒美だ。これ程迄に染みが付いて芳しいパンツは殆んどお目にかかった事は無い‼また素晴らしいのを期待しているぞ!」
「はーー、私が言った事は殆んど聞いて頂けなかったようで…………もういいです…………次もお慶び頂ける物をお持ちいたします」
「うむ、頼むぞ‼」
完全に開き直った様だ……
そしてブルセラショップから出た俺は、マルティア達が纏めていた兵に合流した。
「陛下、ナーナ、ルチル、ちょっといいか?」
「何でしょう?パンツは取って頂けますか?お顔が見えないので」
どうやらまた変態仮面のまま来てしまった様だ……
「有意の奥山、時間にしてどの位持ちそうだ?」
「今のお二人の魔力量だと30分が限界ですね……」
「申し訳ありません、できる限りは」
「いや、構わねーさ!何とかそれで……」
「どうにかなる相手ではありませんよ?お父様」
「んな!リリ、お前…………じゃないな、イシュタルか!」
「うれしい!お父様、気付いて下さりましたね?」
飛び付いて来るイシュタル、俺はイシュタルを抱っこしたまま
「てかお前どうしてリリに入ってんだ?前回の神器使った時ルチルに入ったのはお前か⁉」
「そうですよ!お母様からの伝言です、オリュンポス神族とはまだ戦えるほどの力がお父様に復活してないんです。今回は私とナンナおば様がスケットします」
「ナンナ樣が?本当ですか?」
「はい、良いですか?二人とも、あれはお父様への愛により力を増幅させる物何です、おば様の魔力が使えてもあくまでそれを放出するのは貴女達です、それを忘れてはいけませんよ?そしてルチル、貴女は今度一人で祝詞を使用しなければなりません。私は剣の魔力を造り出さねばなりませんので、貴女に魔力が戻る迄は私が貴女の魔力を補います。良いですか?媒介させるのはあくまでも貴女です」
「イシュタル樣、私は大丈夫です、もう迷いはありません!」
「解りました、、、お母様と呼んでも良いのよ?貴女は私とお父様の子なんですから?」
「イシュタル…………さりげなく俺に止めを刺すのはやめろ……」
俺達は一路サフラへ向けて行軍し始めた
「ここで一度休息を取る‼またこの先は雪が深くなるゆへスノーブーツに履き替えろ!」
陛下とナーナがウキウキしている、雪を見るのが初めてなのだろう、雪だるまでも造ってやろうかな?
いや、朔が起こり出すな……
「陛下、ナーナ、雪が楽しみか?」
「はい、とても、冷たくてふかふかしていると久美が、私もスキーを練習したかったです……」
「そうか、なら今度皆で陸奥国に行こう!その時にスキーよりもっと楽しいのを教えてやる」
「お姉さま、スキーは私が教えて差し上げますね」
「とても楽しみです♪」
ヤベー、二人とも滅茶苦茶可愛いじゃねーか
そして雪がかなり深くなり、スキーが必要になった。
ここからは馬車は使えないので馬橇ばそりに替えた、馬橇とはかんじきの様な物を馬に履かせ、馬に所謂馬車の様にソリを引かせると言うもので、明治時代では北海道で普通の交通手段として広く使われていた、勿論ここでは俺が造った。
「しかし主人殿はほんに器用じゃのう、何でも造りよる、しかも魔法ではなく手製とはのう」
「これでも自動車の整備士だぜ?ここでは馬車の整備士とでも言えば解るかな?まあそれの親方をやってたんだ」
「凄いです健様!」
「そうかルチル‼よし、やらせろ‼」
「はい!健様」
バキ!
久美のジャブが俺の鼻に入る……
「何で今のやり取りでその結果になるのよ!」
休憩も終わり再び行軍に入る、峠道に差し掛かると遠くから光の反射が俺に当たった。
鴉からの敵襲の恐れありの合図だ。
「敵襲の合図だ!久美、マルティア!コトポニア!陣立急げ!陛下とナーナを守れ!朔も陣中に!」
「妾は大丈夫じゃ!」
「駄目だ!お前は陛下の名代だぞ⁉この軍には正式には陛下は居ない事になってんだ!敵に悟られたくはない、言うことを聞け!」
「むう、、解った…………」
やがて峠の上から土煙が見える、反乱軍の旗
「斥候からです!敵はおよそ5万、反乱軍とアトランティス軍の混成部隊です、数の不利を無くす為に峠道での戦闘を選んだ物と思われます‼」
「解った、さて、、何処までの敵がいるのか……」
「兄貴!ヤベーぜ、マハーバリと……あれはシュムバとニシュムバの兄弟だ!あいつらはマジでツエーぞ!」
「へー、、ならあたしが戦っていい?」
「ばか野郎シャチー、テメー何言ってやがる‼」
「ねえ健樣!あたしにやらせてよー!」
「駄目だ!お前は俺の後ろに……てばか野郎!ブローマ!追いかけるぞ」
「いや、兄貴!シャチーにやらせてみよう、どのみちほら、ASRがいっちまったぜ?」
「何言ってやがる、シャチーはお前の娘でも有るけど俺の大事な嫁だぞ!」
「兄貴、シャチーは自分の実力が解らねー程バカじゃねーさ、多分兄貴達の戦闘を見てそれなりに掴むとこが有ったんだろ、少しだけ様子を見てやってくれねーか?」
「お前なー!…………親バカが、取りあえず様子を見て、危ないと思ったら直ぐに介入するからな‼」
「オーケー兄貴!」
ASR隊の部隊が接敵する、追ってレムリア軍も続々と駆けつけた。
陣は双方矢陣、突撃陣形だ。
「あそこだ!、アスラの本当の実力を見せてやるぞ!ASR隊参る」
「押し出せーーーー!」
アルトレアの声が響いた、銅鑼鐘がガンガンと鳴らされる、レムリア特有の物だ。
「反乱軍と聞いてレムリア軍が浮き足だっているな……朔、どう見る?」
「少々攻め急いでいる様にも見える、敵は待ち伏せをしておった軍やもしれん……慎重に攻めた方が良いのう」
「同感だ!シンラ、本陣コトポニアに伝令を頼めるか?」
「は!参ります」
「上皇と俺からの連名だ、敵部隊は待ち伏せの可能性あり、慎重に攻められよ、攻めて引く様にとな、お前がコトポニアの側で策を張れ!いいな」
「は!急ぎ参ります」
シンラが本陣に到着した時にはレムリア軍の旗色が悪くなりつつ有った。
「アルトレア樣に報告!第一第二小隊壊滅、第三小隊も半数が撃ち取られました!」
「どうなっている!アスラ神軍は出て居ないのであろう?」
「子細不明なれど、攻めているそばから次々と味方が倒されているようでございます!」
「申し上げます!ムー隊よりシンラ参謀がお越しです」
「通せ!」
「アルトレア殿!上皇と大和閣下からご伝言です、敵は待ち伏せしていた可能性あり、慎重に攻められよとの事です。攻めて引く、そしてまた攻めて引く様にと」
「攻めて引く?シンラ参謀、どういう事ですか?」
「閣下が仰りたいのは敵がなにかしらの罠を仕掛けている可能性があるのでそれを見極めてから攻められよと言う事です。闇雲に突撃しても敵が罠を仕掛けている場合は味方の損害が増えるだけ」
「ではどうすれば?」
「攻めて引く、一度突撃をして途端に引く、敵をこちらに引摺り出すのです!敵はこちらが引けば動かない訳には行きません、優勢であるなら尚更です。そして相手がこちらに仕掛けてくれば一気に攻める、相手が下がり始めたらまた引く、そうして敵の罠も見破って行くんです」
「シンラ殿!少しの間こちらに居てはくださらぬか?」
「そのつもりです」
シンラが参謀を勤める事により、峠道の戦闘は降着状態を見せた、有利に戦闘をしていた反乱軍の旗色が悪く成ってきたのだ。
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