第19話



ゆなが来てくれた三日後。


僕の様態は急変した。


病院に運ばれると同時に


僕は自分で息ができなくなった。


苦しかった。辛かった。


だけど、僕はきっと世界で一番の幸せ者だと思った。


なぜなら、今となりにゆながいるから。



僕はゆなの手を握ろうとした。


ずっとつかめなかったその手。


いつも、僕たちの間の15cm。


僕はそれを、埋めるかのように


涙を流して手をとった。


ゆなの涙が僕の頬に落ちた。










ピーーーー



僕は息を引き取った。


ごめんね、ゆな。


僕だけ幸せを感じた。


君を幸せにできなかった、


自分で直接気持ちを伝えることは

できなかった。


そしてこれからもできない。


でも僕の短い生涯の中で


ゆなが一番だったし


これからもゆなが一番であり続ける。


僕の埋められなかった15cmの壁を


ゆなはどうみていただろう。


ゆなにとってそれが



ゆなの背中を押してくれるといいな。。。






ありがとう。ゆな、だいすきでした。





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