第2話:ヒップに押し潰され……

 目の前を火花が散った。一瞬、気が遠くなった。


 気付くとオレの顔面には大きなヒップが乗っていた。


 まったくこれが不幸な事故でなかったら、何だと言うンだ。 


 不幸中の幸福のおヒップか。


 オレは地面に後頭部をしたたかに打ちつけ軽い脳震盪を起こしたようだ。


 さらに、口と鼻を大きなお尻にふさがれ、呼吸困難におちいった。

 普通、有り得ない展開だ。

「うっぐ…、ううう……」


 オレはこのままヒップに押し潰されて窒息死しちまうのか。


 ああ……

 何てあわれなオレなんだ。


 選りによって、お尻だぜ~……





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