博物館で僕と握手!

 毎回毎回、各方面の蘊蓄うんちくを垂れている当シリーズ。

 今回は趣向を変え、作者のオススメスポットを紹介したいと思います。


亡霊葬稿ゴーストライターマスタード』に登場する〈3Zサンズ〉は、目々森めめもり博物はくぶつかんに拠点を置いています。


 葛飾かつしかにお住まいの方はお気付きかも知れませんが、この施設は「郷土きょうど天文てんもん博物館はくぶつかん」をモデルにしています。


 郷土きょうど天文てんもん博物はくぶつかんは、京成線けいせいせんはな茶屋ぢゃやえきから徒歩10分ほどの場所にあります。


 すぐ近くには「こちら葛飾かつしか亀有かめあり公園こうえんまえ派出所はしゅつじょ」で有名な亀有かめありがあり、各キャラクターの銅像が設置されています。博物館の目の前にある曳舟ひきふねがわ親水しんすい公園こうえんは、「こちかめ」にも取り上げられました(第117巻『りょうさんの亀有かめあり歴史れきし散歩さんぽの巻』)。


 入館料は大人100円、小中学生は50円で、未就学の子供は無料になっています。また小中学生に限り、毎週土曜日は無料で館内に入ることが出来ます。


 本編で解説した通り、郷土きょうど天文てんもん博物館はくぶつかんはこぢんまりした施設です。


 展示物も昔使われていた道具や、地域の出土品が大半を占めています。

 本編で紹介したフーコーの振り子、昭和の下町を再現したセットと面白いものはあるのですが、一時間もあれば見終わってしまうでしょう。展示室の広さ、収蔵品の数は、上野うえの国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかんに遠く及びません。


 反面、郷土きょうど天文てんもん博物館はくぶつかんには、国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかんにはない目玉があります。


 何を隠そう、本編にも登場したプラネタリウムです。


 所詮、葛飾区スラムのプラネタリウムでしょ? とタカをくくっているそこの貴方あなたあなどってはいけません。


 複数の投影機によって描き出される宇宙は、ドーム内が地球であることを忘れさせます。作者もよく足を運ぶのですが、鮮明な星々には圧倒されるばかりです。巨大かつ精密な土星や冥王星には、感動を通り越し、恐怖さえ感じてしまいます。


 また郷土きょうど天文てんもん博物館はくぶつかんは、日本で初めて「デジタル・ユニバース」を導入した施設としても知られています。


 本編でも説明しましたが、「デジタル・ユニバース」は全宇宙の三次元地図データです。あの有名なアメリカ自然史しぜんし博物館はくぶつかんが、「宇宙と言えば!」なNASAナサの協力を得て開発しました。


 デジタル・ユニバースがあれば、宇宙のあらゆる場所に観客を連れて行くことが出来ます。電波や赤外線で観測した宇宙も登録されており、それらを観客に見せることも可能です。


 そして郷土きょうど天文てんもん博物館はくぶつかんにはもう一つ、大きな目玉があります。


 多くのプラネタリウムでは、外部の会社が製作した映像を上映しています。実質、ドームにビデオを映しているようなもので、プラネタリウムの機能は使われていません。


 一方、郷土きょうど天文てんもん博物館はくぶつかんでは、リアルタイムで天体を映し出しています。上映される番組も独自に製作したもので、他の場所では観ることが出来ません。


 特に「クイズ! スター&プラネット」は、20年以上の歴史を持つ長寿番組です。


「クイズ! スター&プラネット」は合間合間にクイズの出題される番組で、「『ぷっ』すま」のナレーターである伊津野いづのりょうさんがナビゲーターを務めています。更にここ数年は「裏の支配者」を名乗る人物が登場し、番組を盛り上げています。


 この「裏の支配者」の声を担当しているのは、声優の大塚おおつか明夫あきおさんです。


 数々の代表作を持つ大塚おおつか明夫あきおさんですが、一般にはスティーヴン・セガールの吹き替えで知られています。

にんたまらん太郎たろう」の山田やまだ先生せんせいや、ブラック・ジャックを担当されていることもあり、日本人なら一度は声を聞いた経験があるはずです。2017年現在はおうし座のキュータマを使い、宇宙うちゅう幕府ばくふジャークマターと戦っています。


 クイズに答える時は、座席の肘掛けに付いたボタンを使用します。成績によって結末が変わるのが特徴で、出来の悪い観客には恐怖の罰ゲームが待っています。罰ゲームの内容については、あえて語りません。ぜひご自身で体験してみて下さい。


 出題されるクイズはなかなか難易度が高く、作者も毎度頭を悩ませています。成績がいい場合はご褒美を与えられるのですが、一回しか巡り逢ったことがありません。


「クイズ! スター&プラネット」は、毎年夏に上映されています。今年の夏休み、遊びに行ってみてはどうでしょうか。週末には5階の望遠鏡を使い、星の観察会も行われています。


 幸い区の施設と言うこともあり、プラネタリウムの観覧料は大人350円、小中学生100円と激安です。おまけにこれまた土曜日に限り、小中学生はタダで星を観ることが出来ます。


 お手頃価格で楽しめる宇宙の旅は、区外からも人気を博しています。子供にお年寄り、若いカップルと、お客さんの顔ぶれも実に多彩です。

 作者? ええ、ぼっちです。

 そこのお嬢さん、僕と一緒に星を観に行きませんか?


 葛飾かつしか郷土きょうど天文てんもん博物館はくぶつかん 概要


 住所:125-0063 東京とうきょう葛飾かつしか白鳥しらとり3-25-1


 アクセス:京成けいせいせんはなぢゃえき※から徒歩8分

 ※山手やまのてせん京浜けいひん東北とうほくせんから京成けいせいせんには、日暮里にっぽりえきで乗り換えることが出来ます。また京成けいせいせん上野うえのえきは、JR上野うえのえきのすぐ近くにあります。


 開館時間:午前9時から午後5時※

 ※金曜、土曜日は午後9時まで開館しています。


 休館日:月曜日、第2及び第4火曜日


 入館料:大人100円 小中学生50円 幼児無料


 プラネタリウム観覧料:大人350円 小中学生100円 幼児無料※

 ※座席を使う場合は50円だそうです。


 上記のデータは、2017年現在のものです。

 最新の情報は、郷土きょうど天文てんもん博物館はくぶつかんのHPをご覧下さい。

 (http://www.museum.city.katsushika.lg.jp/)

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