第2話普通な俺の普通な転生。

 俺、加藤颯太は異世界に行くようなニートでもなんでもない成績も普通、運動もそこそこ、彼女もいない本当に普通な人間だ。



 そんな俺だから転生のしかたもかなり普通だった。

 事の始まりは6月、陸上部の俺が部活の時間に50メートルを走るときだった。


 スタートを告げるピストルが鳴る......


 それと同時に俺も走り出す。

 

 丁度コースの30メートルのラインを越えたとき俺は気付いたら異世界にいた......


 ただそれだけ。

 転んですらいない。

 ゴールもしてない。

 何故30メートルなのかも全くわからない。

 

 やっぱり転生とか言うなら格好いい感じで転生したかった。


 現実は残酷だ。


 格好いいどころか笑いのひとつもないなんて......


 クソォォォォォこんなダセェタイミングで召喚しやがって絶対あのジジイ許さねぇぇぇぇぇ!


 

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