Give The[Idle talk ]And[Tittle tattle]To You


 仕事、学校、遊び、どれでも良い。ずっと家に居て一日中ゴロゴロと無駄な時間を過ごしていても良い。

 外に出ていて家に帰ってきた。もしくは家にずっと居てポストに何か届く音が聞こえた。

 どちらにしろポストの中を確認すると一枚のDVDが入っていた。真っ白で題名も手紙も入って居ない。DVDだけがポストの中に入っていた。

 家の入って玄関の鍵を閉めDVDはテーブルの上に置いた。先にお風呂を済ませご飯は食べず届いていたDVDを見てみようとプレイヤーにいれた。


 テレビの画面は真っ黒のままで少し時間がたってからテレビからガチャ! という音が流れ始めた。何かがテレビの奥でガチャガチャと物を触っている音だ。

 ジジジ-という音とともに真っ黒だった画面が真っ白の壁を映し出した。

「えっと....これで見えているのかな?」

 男の声が聞こえてくる。画面は真っ白の壁のままだが画面外で男が首を傾げているのが声で分かる。

「さて多分これで大丈夫だろう。ちょっと待ってくれ」

 だんだん声が遠くなり小さく聞こえづらい。

「おしおし。準備は完了だ」

 遠かった声がまた近くなり真っ白い画面の横から男が椅子を持って現れた。

「やぁやぁ、初めまして。」

 男は椅子を起き深々と座り挨拶をした。

 全身真っ黒なスーツを着た男。顔の頰には痣や傷痕がくっきりと残っている。

 知り合いでもなく、友達でもない。一度会えば、一度でも見たことがあれば忘れるはずも無いほどの顔をしているのに自分の記憶の中にはこの男は存在しない。そんな画面の奥で足を組んで偉そうに座っている男が馴れ馴れしく挨拶している。

「君にはこれからある五人の男たちの物語を聞いて欲しいんだ」

 わけも分からずテレビの画面を切ろうとリモコンに触れた瞬間。

「待って待って。たぶん切ろうとしてるだろうけど僕の話を聞いて欲しいんだ。その為に録画をして君に贈った」

 男がストップと手でジェスチャーしながら説得している。まるで自分の行動が読まれてるようで寒気がした。

 怖くなりリモコンから手を話す。

「オーケー。コホンッ、じゃあ話すよ」

 男は目を瞑り考える素振りをしてまた口を開いた。


「この話はこの小説Give the[Idle talk]and[Tittle tattle]to you を見ている君たちに僕から贈る物語だ」

 

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