白竜少女と不死の守護者

第1話

昔、世界には神と竜がいた。

全てに等しく与えたとされる神は、裏切りの竜に討たれた。白い鱗に覆われた…呪われた竜だそうだ

俺は……その白い竜に呪われたらしい。

魔物に破壊された心臓は、完璧に修復され、水面に映った己の顔は、右半分が黒い模様が描かれている。

少女、いや。クーだった者は、威厳のある言葉で俺に告げる

「貴様の命は我が喰らった、元に戻りたければ我に仕えよ」

目元をフードで隠し、その顔は伺えないが、形容し難い恐怖を心に、魂に打ち付ける。

『これは、化け物だ。魔物以上の、この世界にそぐわない存在だ』

これは、敗北の……物語だ。