家政夫募集します

〔屋敷を守ってくださる家政婦、家政夫募集。住み込み、月給50万確約、自動車運転免許AT可。必要スキル家事、庭の手入れ〕


そんなチラシに家出を決意した青年は面接を受けた。


「いわゆる家政婦(夫)の仕事ですが家事はできますか?」


「できます。最低限のレベルですが」


「……では採用ということで。いくつか約束がありますがもし、他者にバラしたらあなたの身の安全は保障できません」


………ん?


「これだけの給料を支払うのです。危険性は理解されてますよね?」


「はい、甘い仕事ありませんから!(考えてなかったー)」


「そうですか。金につられるバカが多くて困ってました。ではこちらへ」


屋敷の一室を出るとメイド服を着た骸骨がいました。


「!?」


「ああ、大丈夫ですよ無害なんで。こら、人体君、暴れないの!臓器が落ちますよ!」


人体模型が走り回っている。


「…………………ん?」


「あなたが管理してくださるのでみんな喜んでるみたいです。彼らは所謂付喪神です。主に学校の備品で……」


庭では金二郎が歩き回り、廊下の壁には音楽家が。うわ、目が動いたし。


「まぁ危険性はありますが神様なので無礼のないように。そして他言無用でお願い致します。あ、キチンと喋れますので意志疎通は出来ますよ」


「はい……」

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