ナンバー闇ファンタジー?

とある戦地にある森を抜けた先。海と空の美しさは戦争を感じさせないほど明るくて。


一人の少年がフラフラと倒れこんだ。戦地を走り森を抜けて辿り着いた平穏な場所。


この国は条例で戦争してはいけないと定められ兵士も入ることはない。それでも国に危険が及ぶ時のため軍隊は所有している。


「あら?あなた大丈夫!?」


「…………」


一人の女性に拾われた少年は彼女の部屋に住むことになった。少年に名前はない。10年近く続いてる戦争からようやく逃げ出したのだと彼女に伝えた。


「そう、大変だったわね。安心して、私があなたの親に、姉になってあげる。私はクローナ。あなたはオルルッドとかどう?」


「……はい、ありがとうございます」


彼女が住む町の自警団に入団するオルルッド。圧倒的な戦闘センスと判断力で試験をクリアするもどこかぎこちない。


「戦地にいたから必要だったんです。全部自分で覚えました」


そう答えたオルルッドは僅かに口角をあげた。



クローナが留守にしていた頃クローナの部屋でオルルッドは一枚の紙を見つけた。引き出しを開けると似たような紙がたくさん。子供の名前と写真、性格が細かく書かれている。そこに写真がないオルルッドのページがあった。





「ねー、No3!!いつ行動に移すのよ?もう我慢の限界なんだけど」


「最高の舞台を用意するから待ってて。多分5もこれまでにないくらい楽しめるよ」


こっそり耳打ちする3。


「いいねぇ、それ。ふ、ははは。やっば。ゾクゾクしてきた!!」






「あ、オルルッド!!」


「姉さん…!それドレス?」


「そう、もうすぐ彼と結婚するから……どうかな?」


「ははっ僕じゃなくて彼に聞きなよ」


「そうね。でもその前に一緒に写真撮ろう?」


「うん」


カシャッ


なんてバカな女なんだろう。彼よりも先に弟、しかも戦地から逃げ出した素性も知れない男と写真を撮るなんて。




なんてバカな女なんだろう……。



オルルッドは上がりそうになる口角を抑えた。












終わる

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