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長島東子田川

妖怪召喚師

架空の国火ノ丸国。ここには妖怪がたくさんすんでいて契約し使役することで戦ったり、仕事を手伝わせたりしていた。



村の子供が山の中の広場で遊んでいた。彼の前にもう一人の子供が現れる。


「ヤヒコー!!俺凄い妖怪と契約したんだ!!」


「凄い妖怪って何?キンジが捕まえたの?」


「まぁな!見てろよ!!轟け火炎!!…犬神召喚!!」


「犬神って契約間違えたら危ないんじゃ?うわっ」


巻物を広げると地面に浮かんだ陣から不気味な音をたてて何かが競り上がってくる。犬の頭部だけが浮いている。ヨダレをたらし牙を向き目は血走っている。


「これ僕達じゃ扱えないって!!」


「でも契約したんだ!!犬神、言うこと聞け!」


力量の差と契約失敗から言うこと聞くはずもなく。犬神は二人をギロリと睨む。


「犬神……!」


「轟け雷帝、雷獣召喚!!」


どこかから聞こえた澄んだ声。稲妻を身にまとった獣が犬神に飛びかかる。犬神の妖力が下がり契約の陣が消滅した。


「君達、危ないでしょ?妖怪はおもちゃじゃないの。ちゃんと扱えるまで訓練しなさい」


長い黒髪をなびかせた美しい女。雷獣を数回撫でると雷獣は巻物に入っていく。


「お疲れさま雷獣」


「姉ちゃん……すげー」


「キンジ!!この人妖怪使いのユメリ様だよ!!」


「その名前で呼ばれるの好きじゃないのよね……まぁいいわ、君達気を付けてね。妖怪は心に応えるから。心次第でどんな姿にもなる。妖怪で遊びたいならきちんと訓練しなさいね」


「わかった!ありがとう姉ちゃん!!」


「あ、ありがとうございます!!」







あれから10年。成人の日を迎えたヤヒコとキンジは妖怪使いとして訓練をつみ、各地域の人達を救う旅に出た。


「ヤヒコ見ろよ!あの山に火車がいるんだぜ!!」


「火車は地獄の使いだから簡単にはいかないよね」


「だーいじょうぶだって!!行こうぜヤヒコ」


「キンジの無茶は治らないか…」





終わる


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