12 PS.ある才能の終わり






「女なんてのは、ヤリ用で簡単に堕とせるんだよ」


 俺は、AVをやってる後輩に聞かせてやった。


 キョークンってやつだ。


「だから、ソコ! どーやんのよ?」 


「言ってわかりゃー苦労ねーって、サイノーよ、サイノー」


 童貞切るのにソープいって、俺は気づいたね。


「男にハマるオンナってのはな、見りゃーわかんのよ」


 俺が初めに堕としたのは、童貞切ったその女だ。


 ダンナの借金のカタにソープに売られて、借金返し終わってもそのままズルズルやってた女で、ダンナは行方不明って、たぶん沈められてるか埋まってるかだな。


 中国の成金SM爺にイイ金で売れたが、日本人嫌いの爺だから、他の女みたいにダルマにされてるか、ダンナのとこにいってるな。


「いや、どう見分けんの、ソコからイミフメーだって」


 ゲタゲタ笑ってやがるが、知りたがってンのがマルワカリだ、オマエ。


「見てビビッとくんだよな、サイノーあんと!」


 こいつはウソだと思ってるが、似たフンイキの女は見りゃーワカル。


 今のオンナもちょいと抱いてやったら、メロメロになった。


 初めは、ガキがどーこー言ってたが、アヘ顔で俺さえいれば何もいらないと言わせてやった。


 ガキの前でイカせてやったのが、きいたな。


「じゃあ、今度、俺にもそんなオンナ──」


 言いかけ途中で、スマホのアラームがなった。


「あー、わりい。時間だわ、現場入んなきゃ」


 もう、そんな時間か。


 一度、オンナのとこに行くか、そろそろあいつも旅行から戻ってる頃だろ。


 あのハゲオヤジから、いくらまきあげてるかな。


 そんな事を考えながら、オンナのマンションにいくと、ガキが部屋から出て、ボケっと空を見てやがる。


 オンナには部屋から出すなっつーたのによ。


 バカなガキはキョーイクしてやんなきゃな。


 ちょっといたぶってやるか。


「何してんだ、こら、部屋から出んなっつーたろうが!」


 おっ、きもちいい! ケリを入れたらボンとすっとんでいく。


 強いってのはキモチイーぜ。


 


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