第31話 流れる日々と現実と
願えば叶うと信じていたのは
幼かったあの日の私
無邪気なときは過ぎ去って行った
余韻さえも残さないまま
ほろりほどける記憶の糸を
切らさぬようにたぐり寄せる
この手にあふれる儚い祈りを
どうかその胸に受け止めて
流れていくのはただ穏やかな日と
叶えられない現実で
それが痛みだと気づくこともなく
流されるまま歩き続け
もう戻れないと分かっているのに
振り返る勇気もなくて
この手にあふれる儚い涙を
どうかその目に刻みつけて
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