白いクジラの背に乗って

目が覚めると雲の上

大きい白いクジラに乗って

雲海の中を泳いでる

そこは鳥たちも届かない所


不思議な景色

天上の光景

けれども何処にも天国は見えなくて

神様たちはもっと遠い所にいるのかな


クジラはのんびり漂って

僕ものんびりあくびして

下界での事なんか気にならなくて

クジラはたまに雪の潮を吹いていく


目の前は雲ひとつない空だ

全くの青一色だ

混じりけひとつない純粋なそれ

すきひとつない空の圧倒的な存在感


軍用機が飛んでいく

ちっぽけな僕に気付かないふりで

向かう先で彼らは攻撃するのだろうか

一方的な勝利を手にするのだろうか


まっすぐに伸びていく飛行機雲

空の落書きはやがてゆっくりとけていく

この世界の色々もそんな風だったらいいのにな

消せない落書きでもう地上は真っ黒だよ


気がついたら自然に歌を歌ってた

誰かの曲じゃない、胸の奥から響いてた

それは天空に輝くお日様の歌

暖かくて優しい偉大な貴方に捧げます


何処までも何処までも

この世界はぐるっと回って続いてる

みんなみんな気付かないのかな

みんな同じなんだって事に


白いクジラに寝転がって

幸せなお昼寝をしよう

みんな笑顔で溢れてる

そんな幸福な夢を見よう


いつも見上げてばかりいた

何故そうなのかは分からなかった

小さくつむじ風が砂を巻き上げている

見えないものも信じてみようと思った

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