雨と僕と景色

水たまりに波紋が遊んでる

たくさんの水たまりにたくさんの波紋

みんな同じようでそれぞれのリズムを奏でてる


ぽつぽつぽつぽつ

ぱらぱらぱらぱら

ざあざあざあざあ


濡れた靴で歩いているよ

濡れた景色を楽しんでいるよ

どこまでも水彩の深い空


青空どこかに行っちゃって

いえいえあの雲の上に御座います

いつだって本当の空は青いのです


重い重い雲が重さに耐え切れなくなって

ためこんだ恵みを世界中にばら撒いているね

しっとり湿った葉っぱたちが喜んでいるよ


山はとても静かにこの現実を受け止める

今頃獣たちはどうしているんだろうね

ほらほら 気を抜くとすべって転んじゃうよ


水たまりをぴちゃぴちゃと

それは子供の頃の淡い思い出

あの頃はずぶ濡れになるのも楽しくて


どうしてあんなに楽しかったのだろう

今でも雨の風景は好きだけど

流石に濡れるのは遠慮したいな


池に波紋が遊んでる

無数の波紋が雨音を奏でてる

見てると不思議と心が落ち着くんだ


カサを片手に歩きます

濡れていない僕に濡れていく世界

何だかとても奇妙な感じ

まるで別の世界を覗き見しているみたい


ざあざあざああ ざああああ

窓から漏れる天のうた

今頃は枯れた川の水も戻っているだろうか

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る