秋雨の音

しとしとと

しとしとと降る秋雨や

心の中にも染み入りて

やがて夢へと導くは

ああ何て優しき計らいか


風神雷神穏やかに

今はただ雨音ばかりが響くなり

優しい波長で響くなり

怒りも静まり言葉少なく

天を見上げれば暗く

地を見つめれば水たまり


しとしとしととしとしとと

誰が外を歩こうか

この雨の中静かに時は過ぎていく

一日がゆっくりと過ぎていく


カタツムリやナメクジは元気だろうか

葉っぱの上を泳いでいるだろうか

しっかり閉じた窓からは何も伺えず

しっかり瞑ったまぶたからはまるで瞑想のように

いつしか何もない迷宮を泳ぎ始める


ああ、雨音たちよ、しずくたちよ

昔見た懐かしい場所へ私を導いておくれ

どこまでの世界が広かったあの頃まで

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