第14話:「今日のダーリン」糸井重里

「ほぼ日刊糸井新聞」の巻頭言「今日のダーリン」で、考えかけているアイディアを無理に完成させようとしない、どちらかというと置いておく、といった内容の回があった(今年の6月くらい)。

 あまり他の人は言ったり書いたりしない内容だったので、コピペしておいた。

 その最後の部分から。



 よく、ぼくは「それ、いつどういうとき考えたんですか」

 というようなことを質問される。

 答えは、もちろん事によりけりだけれど、

 「小学生のころから、ずっと考えていたんだよ」

 「30歳くらいから、ずっと考えてることだよ」

 というようなことがとても多い。

 そのときすぐに「答え」が見つからないことを、

 なんとかかたちにしようとあせらなくても、

 「考えかけ」の状態でゆらゆらさせて捨てずにいるのだ。

 どうして、そういうことをしているかといえば、

 ひとつは「ものぐさ」だから片づけるのがめんどう、

 もうひとつは「しつこい」から考えをやめない、

 というようなことが理由なんじゃないかな。

 

 「考えかけ」を断捨離しちゃダメなんだよ、絶対。

 借り物の「考え」より、自前の「考えかけ」が大事だぜ。



これは創作にも当てはまることで、

「こういう考えがあるけど、何となく形にならない」

というたねのようなものは、書き出しだけを書いておくとか、ごく一部の台詞だけ書いておくとか、四コマ漫画的に描いておくとか、何らかの形で残すべきではないか。

私自身は割とそういう線に近い。

「ものぐさ」かつ「しつこい」という微妙な状態で「ゆらゆら」させておくのは、ちょっと難しいので、個人的にはメモ一枚、あるいはほんの一行だけでも残しておく。

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