幸せのひと時は貴方の吐息

寂しいことはなかった

振り返れば貴方がそばで寝ているのだから

くちとくちが触れるくらいに寄り添うと聞こえてくる

聞こえてくる貴方の吐息がとても落ち着く


疲れ切るまではしゃいだ

時間を忘れてふたりで楽しかった

戻れない時間だけどまた来ますようにと

貴方と手を繋いで微笑みかける


繋いだ手は離さないで

お風呂の時も寝ている時もふたりを感じよう

手が離れても貴方のそばに居たなら

吐息を感じれるそんな幸せ


生きていたい

明日も貴方と笑いあいたい

逃げれないさだめから目を逸らしても

時間はとても無慈悲で


泣かないで笑顔でお別れをしたい

最後の最後まで思い出をありがとう

寄せ集めた走馬灯の貴方は偽りのない

私だけの貴方だから…。


もう一度叶うなら貴方に触れたい

動かない身体と遠くなる意識に涙を流すこともできない


知ってるよ

ずっと寄り添って泣いていた貴方を

吐息を感じる微かに靡く髪

感じあえる最後の幸せ…。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る