真っ白な世界を

みや

無題1


そして……




私は……今……死にそうです。

お母さん……助けて……

お腹が空いて力が出ない……


真夏の夜扇風機をかけながら独りの女は倒れた。


「あぁ……無理だ!なんにも考えられない!お腹が空いて何も書けない……」


私はしがない小説家……


否、小説家もどきだ……


「カズくん待っててね?」

と呟いた……


扇風機の柔らかな風に当たり……


深夜

午前二時

セミの声がうるさく聞こえる季節になってきた……


「カズくん……」

と呟いた時だった……


部屋中に響き渡る電子音が鼓膜を震わせる


通信電子機器つうしんでんしききを取り耳に当て言った。


「カズくん!」


耳に当てた通信電子機器からは聞いたことのある嫌な声が聞こえてきた


「彼氏じゃなくて悪かったね!?」


とため息を着いて言った


「なんだ……彩子さやこさんかぁ……」


と言ったあと……

「なんだ……じゃない!で!小説書けた?超有名作家さん?ー夏・恋愛部門なつ・れんあいぶもんーの〆切が来週なのよ!?」

の後に私の声が通信電子機器によって彩子さんに届く

「書いてない……」

数秒時が止まり私は恐怖におののいた『はぁ』とため息混じりでいう声に私はビクビクとしながら彩子さんは言った。

「なんで?4月に言ったよね?あれから2ヶ月たった……なのに、なんで書いてないの?前の人もその前の人も一作有名ひとさくゆうめいさんばっかりだったから〆切より1週間も早く〆切を伝えたのになんで?」

鼓膜を揺らされた私にはもうすでに考える力も無く考えるのは次の小説の事でも無くどうやって空腹を耐え抜くかだけだった……

「彩子さん……なんか……買ってきて……お腹が空いて力が出ない……」

と言うと呆れた声を出して彩子さんは言った

「わかった……弁当でいい?」

その言葉に少しの勇気をもらい倒れた私は起き上がり机にむかってシャープペンシルをとって「書くぞ!」と言ったあとどこからとも無く笑い声が聞こえ「頑張れ!」の後電子音がまた、鳴り響く……

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真っ白な世界を みや @Jsdesuke_BL

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