第7話 地獄を見せる娘
「お前のせいで俺は地獄だ」
という内容の言葉を、父に言われました。
実両親と姉一家と我が家とで
旅行に行って、呑んでいた最中でした。
こんなメンツで会うのは滅多になく
(姉旦那もうちの旦那も多忙なので)
お酒の勢いも上がったのだろうと思われ。
父はこういった旅行が大好きなので
母方実家のこういった集まりも企画します。
目的は【親戚のつながりを深めよう交流会】というもの。
それはそれで良い企画だと思うけど
温泉旅館で一泊大人一人2万円。
家族旅行も行けない、実家帰省が精一杯のウチは
貧乏なので未だ出席できてません。する気もないけど。
ただ、義親戚でもこういった集まり企画があるので(流行ってんのか?)
家計上、義親戚の企画に出るのが精いっぱいなんですね。
姉一家は父の企画してる集まりにも顔を出しているようで
(姉夫婦は『出たい人だけでいいの。無理すんな』と
この席で数回言ってくれた。ありがたいです)
裏の企画主催者である父は、顔を出さない我が家に不満たらたら。
父『せっかくこっちの親族が集まっているんだから』
私「冠婚葬祭は絶対に出るつもりだよ。
でも企画は出費がきついんだよ(4万は飛ぶ)。
借金組んでまで企画出席できないし」
父『お前なあ。親戚に「長女はわかっても次女の顔は
わからない」って言われてみろ? 俺は地獄だぞ!!』
地獄? ああ、針のむしろってこと。
大恥だって言いたいわけですね。はいはい。
つまり、父が恥をかくのは次女(私ら)一家が原因なの?
地獄を見る的に脅されるような一大事なの?
なんじゃそら。姉に聞いてみましょう。そうなの?
姉『(手でNO示す)(苦笑)』
姉旦那『いいって。出たいヤツだけでいい』
私「でも脅されてるような」<地獄を見せるから来い
姉『違うって』
姉旦那『父さんが勝手にそう感じてるだけだよ。
感じさせとけ(笑)。無理して出ることないさ』
父『(落ち着いたらしい)うん、まあ。こっちは無理するな。
義親戚のは絶対に出たほうがいいからなあ』
私「母方企画も出られたら出るから」
父『そうしてくれ』
姉夫婦が上手に仲裁してくれたおかげで
父もいい方向へ落ち着いた模様。
それにしても
‘お前がみんなに合わせないから
俺は針のムシロだ・恥だ’系を
父から言われたのはひさしぶりだった。
しみじみ目が点になるわー。
私はこう言われ続けて育ったんだなーと改めて感じつつ
この時の姉旦那の『そう思わせておけ。放っとけ』が
すごく心強く感じました。
ちなみに、義両親に対しても
毒両親は常に『うちの娘は気が回らない無精者』と
言い続けています。まあ認めますけど。
でも、親が子を一切褒めないのも、毒親の特徴だと思います。
義父と私は仲が悪いです。
結婚当初は良い嫁であろうと努力していましたが
あることで悪い嫁に変身しました。その時は激昂のあまり
義父の胸ぐらをつかんでやらかすところでした。(堪えた自分偉い)
そのため一時期、義実家帰省をしなかったほどです。
このことを毒両親に話したのですが、その時の親はというと。
父『あー、そうか』と呟いて退場。
母『あらあ。(相手の親も)困った人だね』とむっつり。
後日、母から電話があり
母『お歳暮送ったから。あんたのことをよろしくお願いしますって
お母さん何度も頭を下げたのよ。喜んでくれたわあ。
あんたも電話しなさいね。今から言えば大丈夫よ』
不出来な嫁ですみませんと謝罪したかったようだ。
どんなに娘が傷つけられようとも「うちの子が悪いんです」と言うんだろう。
自分の親は、子の気持ちは一切考えないことがはっきりわかった。
母に発送のお礼は言わず、勝手にしたらいいよと言った。
(もちろん義実家に電話なんか入れなかった。声も聞きたくなかった)
それからは、なにがあろうと親には自分の話をしなくなった。
すべて私が原因だと言うだろうし、親もさして聞く気もないだろうけど。
(電話では決まって「元気? 風邪ひいた? それよりお母さん最近ねえ」と
自分の話を20分はする)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます