原稿を送るのも、いろいろ大変なんです

 いい時代になりました。

 なぜって、WEB応募ができる賞が増えているからです。

 郵送するとなると、印刷や郵送などでお金がかかります。それがWEB応募の場合、インターネット環境のあるパソコン(とワープロソフト)さえあればお金をかけず簡単に応募ができるのです。

 とはいえまだまだWEB応募に対応していない賞があるのも事実(さっさと全部対応しろ)。というわけでまずは郵送での応募の仕方から説明します。

 印刷の前に、ワープロ原稿の書式がきちんと賞の規定に合っているか確かめましょう。このミス、以外に多いです。

 そして、ページ番号(ノンブル)がきちんと入っているか確認しましょう。これがないと原稿が応募先でばらばらになった場合、きちんと整理するのが難しいのです。

 印刷はA4のコピー用紙に。枠組みなどは入れず、ただ決められた書式で、文字だけを印刷しましょう。

 原稿を纏めるのには綴じ紐かダブルクリップを使うのですが、指定されていない場合はダブルクリップがおすすめです。綴じ紐は原稿の右上にパンチで穴を開けなければならず、手間がかかります。対してダブルクリップは挟めば終わり。圧倒的に楽です。

 ただし、スーパーの文具売り場などで売っているダブルクリップでは、分厚い原稿を挟めない場合があります。ホームセンターなどに行けば特大サイズが売っていますから、それを探しましょう。

 原稿を送るには、レターパックがベストです。郵便局か切手を取り扱うコンビニに行けば買えます。510円のレターパックプラスか、360円のレターパックライト。プラスは対面で受け渡し、ライトは郵便受けに投函です。出版社に届いた時点で宛名がきちんと書いてあれば大丈夫だとは思いますが、どうしても安心したい場合はプラス、安くすませたい・手間をかけさせたくないならライトという感じでいいと思います。

 レターパックには追跡サービスがあるので、番号の書かれたシール部分を保存しておくことで、郵便局のホームページからちゃんと届いたどうかの確認ができます。


 では再び応募要項を確認し、レターパックに宛名を書いていきます。

 宛名の「様」は「御中」にしないと常識がないとみなされて落とされる――なんてことを言う人がいますが……んなわけねえだろ!

 編集部ではとにかく大量の応募原稿が送られてきます。必要なのはレターパックの中の原稿とエントリーシートなのであって、宛名など目もくれず、レターパックは廃棄されます。なので「御中」と書いてなかったかどうかなど、全く気にも留められません。

 とはいえ社会常識として、会社宛ての宛名には「御中」と書くのが当然です。必要以上にびくびくする必要はありませんが、そこはきちんと書きましょう。

 レターパックの中身を書くところには、「応募原稿在中」と書いておけばいいでしょう。

 あとは原稿、あらすじ、エントリーシートを綴じたら、レターパックの中に入れて、封をして、追跡サービス用のシール部分を剥がし、郵便ポストに投函。これで完了です。

 補足として、包装は少なければ少ないほどいいです。いや、当然それで心証が悪くなるなどということはないのですが、原稿を取り出すという作業の手間を増やすことは避けたほうがいいでしょう。水濡れがどうしても不安な場合はビニール袋に入れておくくらいで充分です。

 そしてここからは完全に愚痴なのですが、『公募ガイド』には(私が参考にした当時には)原稿は封筒に入れてゆうパックで送れと書いてあったのですが、これを鵜呑みにした私は郵便局で大恥をかくことになりました。

 ゆうパックでは信書を送ることができません。応募原稿は信書とみなされる場合があるのです。

 そして何より、局員さんに宛名を見せて説明をする羽目になるのです。

 レターパックなら、それだけを買って家で宛名を書き、ポストに投函するだけですみます。どちらが精神衛生上よろしいか、はっきりわかると思います。


 そんなわけで次項ではWEB応募について説明したいと思います。カクヨムからの応募が可能な公募も増えてきていますね。角川系列の公募は全部やれ。

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