第14話 初登庁
選挙事務所などの片付けも終わり
議員会館、東京事務所への引っ越しで東京に来ています
引退した今野議員が使っていたところをそのまま使うので少しは楽です
おばあちゃんのがいっていたように、憲法54条で、解散から40日以内に選挙で
そこから30日以内に国会召集です、これがテレビでもよくやっている初登庁です
〇月〇日に決まりましたが
挨拶回りとか、マスコミの取材、公設秘書の打ち合わせや、勉強会などで
スケジュールはいっぱいです
太くんも、1年生議員の勉強会や懇談会で、手が空いてるのは、うちら3人だけですが
永田町初めてで、道もわかりにくいし、電車、地下鉄に乗るのも一苦労です
選挙のときからですが
おばあちゃんと、太くんの提案でお金の出入りを公式サイトで公表しています
領収書も写メをアップしているので、全員の給料も公開です
ちなみに、議員歳費(議員の給料)は
月額で議長は217万円、副議長は158万4千円、議員は129万4千円です
政策担当秘書は初任給でも、月に約42万円で、勤続すれば
最高で月に60万円以上、年収としては1000万円以上
次に高いのが第一公設秘書で、おおよその月収は36万〜55万程度
第二公設秘書は、27万〜40万が相場とされています
給料のほか、住居手当や通勤手当、期末手当、勤勉手当などもあり
退職時には退職手当を受けられます
一般的な公務員と比べても、かなりの高収入といえます
所説ありますが、実際は、この2倍ぐらいという説もあります
3人の公設秘書の中でも、もっとも高額な給与をもらえるのが
政策担当秘書です、ほかの秘書とちがい法案や政策に直接かかわる役職なので
給与も高く設定されています
この政策担当秘書になるためには
毎年おこなわれる「政策担当秘書資格試験」という、難関の国家試験に合格するか
公設秘書として10年以上つとめるなど、一定の条件を満たした上で研修を修了する方法があります
ここはフィクションなので、ユリちゃんは政策担当秘書資格試験に
合格していることにして下さい
第一、第二公設秘書と私設秘書には必要な資格はありません
うちら3人の給料は30万円です、感謝です
東京に来る前に、当選したんで、うちら3人、車を買って頂きました
3台同じ車種で色違いのかわいい軽自動車です、ラッキーと思っていたら
太くん、政策担当秘書のユリちゃん、第一公設秘書の林さん、第二公設秘書の岡田さん
4人は公務員で基本的に車の運転をしません
そのための車・・・運転手ですわ
初登庁当日、二杯幹事長から電話があり
秘書の女の子全員といっしょに来なさいって
ユリちゃん「全員って5人で、もーいきなり、メイクしよ」
まーちゃん、あーちゃん、ゆかちん「着替えてメイクする」
タクシーで行く予定でしたが、乗れないので、大型ワンボックスカーに変更しようと思いましたが
予約がいっぱいだそうなので、キャンセルし、軽自動車2台で行くことにしました
先導はあーちゃんとゆかちんで
後続車はうちが運転して、後部座席に太くんが乗ると、なぜか?
ユリちゃんも後ろに乗ろうとしています
まーちゃん「ユリちゃんは助手席に乗ってドア開けなあかんで」
ユリちゃん「なんで?まーちゃんがすること違う」
まーちゃん「止まって、シートベルト外して、くるって回って開けるって変やろv」
太くん「そうですね、私は偉いとか全く思っていないんで、自分でドア開けてもいいですよ」
ユリちゃん「いや、それはムリです、回りの目もあります」
まーちゃん「じゃあ、やれよ」
ユリちゃん「あんたがやったらいいんや」
太くん「それでは、ユリちゃん、申し訳ないのですが、助手席に乗って、ドアを開けるように
お願いできますか、その方がスマートですから」
ユリちゃん「はい、わかりました」(フンッ)
まーちゃん「ユリちゃんシートベルトして下さい」
ユリちゃん「運転席だけちがうの」
まーちゃん「マジで免許もってんの」
ユリちゃん「ペーパードライバーやけど一応持ってます、ゴールド免許や」
まーちゃん「3年ぐらい前に助手席もシートベルトするようになったの、高速道路は後部座席も
シートベルト着用やで」
ユリちゃん「マジかよ」
太くん「マジです」
まーちゃん「後部座席は地方によって条例で違うけど、安全のためになるし、公人なら見本として
シートベルトするのがいいと思いますよホホホホホ、コンプライアンスや」
太くん「模範解答ですね」
まーちゃん「ユリちゃんは20年ぐらい前に免許取ったんですか」
ユリちゃん「いったい、うちは何歳やねん」(フンッ)
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