第9話 選挙戦6
選挙も10目
残り7日になりました
応援演説のは阿部総理や大臣クラスの方は全員来て頂きました
おばあちゃんの力でしょうか?
でも皆さん、盛り上がりがスゴイ、勝てる、楽勝って声を頂いています
選挙コンサルタントの俊くんの調整で、応援演説はもう無いって
あと1週間、事件や不祥事の無いように頑張ります
あ、それと、テレビやマスコミでも
美人過ぎる秘書たちとか秘書ユニットとか、アイドル扱いっていうか
悪くはないけど、変な方向で注目されまくっています
SNS、サイトはパンク寸前です
でもうちら3人はマジで秘書になってもいいんかな、玉の輿?ムフフ
今日は地元の寂れた商店街を太くんと、うちとあーちゃん、ユリちゃん
後援会の方10人で歩いて回ります
商店街に着くと薄暗く半分ぐらいの店舗は閉まっています、シャッター商店街です
うちとあーちゃんはJKのとき自転車で、この商店街を通っていたので
地元過ぎ、はずかしい・・・
商店街の魚屋さんや八百屋さんの方やお客さんに握手して、お願いしていきます
お店の人の半数ぐらいの方は、やはり顔を覚えていました
「キレイになったなあ」と多くの方にいってもらえましたが
「立派になって」いわれると・・・(ぜんぜん変わってないっす、そのままです)
肉屋さんのおばさんもおなじように、「2人ともキレイになって、あ、あんたもべっぴんさんや
商店街をなんとか活性化してください」
肉屋のおじさん「ほんまに、何とかして欲しいんや、あんたらなら出来る」
肉屋のおじさんが太くんに「この子らな、高校生にときここ通って学校行ってたんや
商店街は自転車降りて押さなあかんけど、チャリンコ飛ばして化粧して
派手なかっこうしてたんや」
(おじさんもおいいって、バラすなよ)
ユリちゃん「本当にお前らは」
肉屋のおじさん「で、この子ら、2人乗りしてるから注意したら、うるさいクソ爺って
文句いうんや、これぐらいの子やないとアカン、がんばってや」
(何もいえず、うつむて赤面、頑張れませんムリっす)
あーちゃんが、こそっと「そんなことあった?」
まーちゃん「よくあった、日常」
ユリちゃん「お前ら無茶苦茶やないか」
商店街の端ぐらいになると100人近くの人が集まり
住宅地の方に行くと、ビルからチンピラ風の人が出てきて
チンピラ「お前ら、うるさいんや!人の家の前で嫌がらせかいオー」
まーちゃんが看板を指さし「ヤバイここ南組や」
太くん「ご迷惑かけて申し訳ありません、すぐに解散します」
チンピラが秘書の3人を見つけ(テレビやネットで見たけどマジ可愛い
ちょっとオレの格好いいところみせてやろう)
チンピラ「ごめんなさいだけで、終わらせるんかオー、事務所で詫び入れや」
太くん「それでは、私1人で」
チンピラ「なに寝言いってんや、この3人は秘書やろ、4人で来いや」
あーちゃん「大丈夫ですよ、行きます」
まーちゃん「心配ないですよ、私も行きます」
ユリちゃん「ヤバイよ、行くの?」
チンピラ「何をゴチャゴチャいってるんや、早よせんかい」
太くんが3人に「迷惑かけてすみません、絶対に守りますから」
太くんとまーちゃん、あーちゃん、ユリちゃんの4人で事務所に入ります
いかにも暴力団事務所の応接室に入り
チンピラ「正座せんかい」
太くんは土下座して「本当に、ご迷惑かけてすみませんでした」
まーちゃん、あーちゃん、ユリちゃんも土下座して「すみませんでした」
チンピラ「わかってもらえたら、ええんや、オレはまだ24で若いけどこの辺り仕切ってる
中本っていうんや、若手のホープっていわれてるんや」(なんや、自慢か)
チンピラ「まあ、これも何かの縁や、これからはなんかトラブルがあったら
南組の中本に任せてもらったら対応してやるから安心したらいい」(お前で大丈夫か?)
舎弟「兄貴、組長がお帰りです、会長もいっしょです」
チンピラが4人放置で急いで玄関に・・・ドアば開き、会長らしい人と組長らしい人と
チンピラ、舎弟が4人揃って入って来ました(緊張です、ユリちゃんは震えています)
組長らしい人がまーちゃん、あーちゃんに「あれ、久しぶりやテレビ見て知ってるで
でなんで正座してるんや」
まーちゃん、あーちゃん「あれ、なんか見たことあるけど・・・」
組長「わしはここの住民や、あんたら毎日通ってたやろ、いつも挨拶してくれてたやろ」
まーちゃん、あーちゃん「あー思い出しました」(やくざって知ってたから挨拶してた)
組長「会長いいですか、こっちに座ってや」(4人ソファーに座ります)
会長「うむ、そちらのお若い方は高橋さんでは?」
太くん「はい高橋太です、この度はご迷惑をかけ本当に申し訳ございません」
会長「何があったんですか?」
太くん「実は・・・・・・・」
会長がチンピラに「本当か?」
チンピラ、舎弟「は、はい」
会長がいきなり土下座して「若い者が、失礼しまいた」
組長と舎弟も土下座しますが、勢いのあったチンピラ中本はオロオロと
ひざから崩れ土下座してました
太くんが「何もそこまで、手を上げてください」と、会長、組長を、ソファーに座ってもらいます
会長「わしは、あんたらのおばあちゃんの同級生で、亡くなった高橋さんには本当に
世話になりました、若い者はこちらで処分するので、お許し頂きたい」
組長「私からもお詫び申し上げます、うちの組は昔、西成の労働者を使って、港湾、土木事業で
大きくなりました、亡くなった高橋さんのことなど、会長から来ております」
チンピラは正座して震えながら泣いています
太くん「祖母からその話はきいています、私たちは、大丈夫ですもう気にしないで下さい
ですが会長、1つだけ納得行きません」
ユリちゃん「何いってんの、もおいいって帰ろうよ」
組長「お若い方、会長の詫びに対して」
太くん「こちらの中本さんの処分は、私に任せて頂けないでしょうか?」
組長「お若いの、御恩があるとはいえ、いい加減にしないと」(会長は黙ったまま)
太くん「中本さんの処分は、外で後援会の方が待っています、お詫びにペットボトルの
お茶でも差し入れして頂けますか?処分は以上です」(全員ポカーン)
会長「それでよろしかな?」
太くん「はい」
まーちゃん「会長、うちらも欲しい」
あーちゃん「うちはカフェラテがいい」
ユリちゃん「何いってんの殺されるって」
(少し沈黙)
会長「ワハハ、組長はここのお嬢さん方の分、中本は後援会の方の分、金出しなさい」
組長「え、俺?なんで俺が」といいながら財布から1万円出し、中本に渡すと
中本「行ってきます」ってニコニコして急いで行きました(助かった殺される思った)
会長がいきなり携帯電話で電話を始め、どうやら相手はおばあちゃんです
会長「実は・・・ワハハ・・・大したもんや、大きくなるよ」って話してました
で会長があーちゃんに「お嬢さんの名前見て気になったんやけど、お父さんの名前は」
あーちゃん「寺田章(あきら)です」
会長「やっぱりな、おい組長このお嬢さんは、もう解散した成西会の若頭(かしら)や」
組長「へーそうですか、それでですか、あきらの娘さんですか」
あーちゃん「はい、もう引退してカタギで不動産の仕事しています」
ユリちゃん「カタギってちょっとヤバイん違うの」
会長「こちらのお嬢さんのお父さんは何と?」
まーちゃん「梅田聡(さとし)です」
会長「おい組長、このお嬢さんは、さとしちゃんの娘さんや」
組長「はい、聞きました懐かしですわ、中学んときあんたらのオヤジさんとよく
けんかしたわ、懐かしなあ涙出てきたわ、娘さん2人共キレイになって」(涙流して泣き出した)
ドアが開いて、買い物に行っていた中本が帰って来ました
中本「組長どうかしましたか」
組長「お前のおかげで、懐かしい思いしてるんや、わしらは表に出れんけど、組あげて
命がけで高橋陣営守らなあかんで」
中本、舎弟「はい、わかりました」
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