第5話 選挙戦2

次の日


衆議院は解散し今野議員は引退表明し


大阪2区からは、まーちゃんのいとこの高橋太が


民自党公認候補として立候補し


予定通り事実上の選挙戦に入りました



まーちゃんは耳鼻科の受付の仕事を退職し


幼なじみのあーちゃんは携帯ショップの仕事を辞め


ゆかちんはネイルサロンの仕事を辞め


まーちゃんの誘いで秘書の仕事をするようになりましたが


この3人は高卒、それも大阪では、あまり評判のいい学校ではありません


おばあちゃん以外は不安ばかりの出発です



高橋陣営は


ユリちゃんが政策秘書で


今野元議員のベテランの秘書が4人と


まーちゃん、あーちゃん、ゆかちんの8人で


太くんをサポートする体制です


わかりやすくすると


太くん

政策秘書、ユリちゃん

第一公設秘書 林さん(今野元議員の政策秘書)

第二公設秘書 岡田さん(今野元議員の第一公設秘書)


当選すると上の4人は公務員になります


私設秘書 今野元議員の中堅の秘書が2人と、まーちゃん、あーちゃん、ゆかちんです

 完璧なタテ社会です


秘書の人数は議員によって違います


8人体制は中堅議員クラスの布陣で、おばあちゃんの戦略です


大物、ベテラン議員になると10人以上の秘書がいます



おばあちゃんの家で、全員が初顔合わせで、自己紹介ですが


まーちゃんたちへの冷たい視線がチクチク


バカにしている、見下している感が露骨です


おばあちゃん「まーちゃんたち3人は、そんなスーツより普段着の方がいいん違う?なあ?」


エリート組は、「はあ」どうでもいいですみたいな対応


そこに、来客があり選挙コンサルタントの若いイケメンが来ました


おばあちゃん「俊くん、こっちや、こっち来て」


俊くん「高橋さん、ご無沙汰しております」


おばあちゃん「こちらが、日本一の選挙コンサルタントの俊くんや」


俊くん「初めまして、どうぞ宜しくお願い致します」


少しチャラいイケメンが日本一の選挙コンサルタント?って全員ポカーン


おばあちゃん「民自党の選挙はいつも俊くんのところに、任せてるんで


 全く心配無いよ、こう見えても俊くんは3代目のやり手や」


ゆかちん「3代目?」


まーちゃん「J Soul Brothers?」


あーちゃん「違うやろ」


俊くん「あれ!こんな若い女の子もいるんですか?」


おばあちゃん「この2人は、うちの孫で、この2人は友だちやで」


俊くん「へーなんか、坂道とか48みたいですね」


おばあちゃん「まあ、この女の子が大活躍するわ」


俊くん「楽しみですねえ、じゃあこれスケジュールです、お願いします」


スケジュールをまーちゃんに渡す


パラパラと見ると初登庁や議員会館の準備、東京事務所の準備まで


これには全員感心



選挙公示日まで選挙経験者の第一公設秘書の林さんの指揮で


スケジュール通り準備に入ります



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