第3話 家族会議

ある日、まーちゃん家族が


延江おばちゃんに呼び出されて


両親とおばちゃんの家に行くことになりました



2~3年前から太くんは秘書を辞めて


地元を廻ってるようで、そろそろ選挙出るんかなと


親戚中では噂になってたので、そのことかな?


まーちゃん「うち関係あるんかな?ユリちゃん苦手やしいややなあ」


父「パパは、ばーさん苦手や」


母「すぐに終わるって、うちは関係ないし」



ばーちゃんの家に着くと


いとこの太くん家族と友里ちゃんの家族も来ていました


太くん、ユリちゃんは小さい頃から成績優秀で


冠婚葬祭やお盆、正月に親戚が集まると


高橋家直系で長男なんで、みんなが、かわいいなあ、賢いなあ総理大臣になれるって


ユリちゃんも同じくみんなデレデレほめまくり


まーちゃんは分家の女の子でそんなに優秀ではなかったので


親戚の人もまーちゃんの前に来るとテンション下がります


このような生い立ち、環境もあり


まーちゃんは2人のことは少し苦手というかコンプレックスを持っています



ばーちゃん「みんな揃ったし、聞いてくれるか?」


全員うなずく


ばーちゃん「あした衆議院が解散するんで、太が出るよ」


父「え、あした?わかるんですか?」


ばーちゃん「阿部総理から連絡あったよ、うちは阿部総理のオヤジさんからの


 付き合いや問題発言ばかりやった今野議員が引退するんで、大阪2区から出る


 大阪2区は中選挙区のときから元々地元や」


ユリちゃん「え、太くん何歳になったん?」


太くん「29やで」


ユリちゃん「30からでないと被選挙権が」


ばーちゃん「衆議院は25、参議院が30や」


ユリちゃん「あ、そうでした」と恥ずかしそうにいって、なぜかまーちゃんを

 にらみつける


ばーちゃん「それで、ユリちゃんに政策秘書をやってもらって、まーちゃんは私


 設秘書をやってもらおうかって、身内で固めた方が安心や」


ユリちゃん「私がですか?」


ばーちゃん「東大の文1(法学部)出てるし、官僚経験もあるから


 何とかなるって、いざとなったらまーちゃんが助けてくれるよ」


まーちゃん「私なんか、本当に何もできません」


まーちゃんとユリちゃんが目を合わせて微妙な空気


まーちゃん「私設秘書って何をするんですか」


ばーちゃん「後援者廻りや冠婚葬祭とかその他もろもろかな?ユリは公務員にな


 るから行動に制限があるんや、うちも若いときは私設秘書やで」


母「それは当選してからの話ちがうの?」


おばちゃん「太が頑張って廻ってるんで心配無い」


ばーちゃんと太くん以外は不安そうな表情


ばーちゃん「あした解散するから〇月〇日公示で、投票日が〇月〇日やから」


まーちゃん「そんなことまで決まってるんですか?」


父「うん、まだ解散してないし」


ユリちゃん「公職選挙法で解散したら40日以内に選挙するように


 決まってるんですよ」ドヤ顔


ばーちゃん「公職選挙法にもあるけど、それは憲法54条や」


太くん、父、母、まーちゃんがクスクス(笑)


ばーちゃん「それと、まーちゃんの友だち2~3人集めとき、生きてるうちに総理


 大臣見れるかなあ?」


太くん「え」


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