商都ニーヌヴの乞食娘
壺中天
第1話
つぎはぎで垢まみれの
手癖は悪い、腹は黒い、口は汚い。顔は泥だらけの芋のようで、空っぽの頭は
いつも道端に
だが、心には密かな山の川底からとれる砂金のように綺麗なものを持っていた。
あの日、俺は暗殺者の刃を逃れたものの、回る毒に足を縺れさせ路地裏で仰向けに倒れた。起き上がろうとしても起き上がれないまま意識は遠のいていった。
声を掛ける彼女の背後から
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