「智の胃袋」

煩先生

 

愚盲な家畜は

不合理な春に

聖徒の慈愛を

永く多く毟る


渇望で荒れた

礼讃の僻地に

意味を強めて

審美は病める


無骨な肉屋は

自堕落な夜に

詩人の言語を

甘く深く屠る


鮮血で濡れた

文法の屍骸に

価値を授けて

憂世は往ける

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

「智の胃袋」 煩先生 @wazurai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ