「寵愛の端」

煩先生

 

苦しい孤児は

季節を怒鳴る

自堕落な街に

頬が冷やされ


地下鉄の雨が

約束を詠んで

摩耗した嘘は

遺伝子に睡る


淋しい夢魔は

架空を真似る

気分屋な夜に

恋が燃やされ


避妊具の罰が

神様を裂いて

依存した贄は

稚拙美に踊る

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

「寵愛の端」 煩先生 @wazurai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ