「薄暗い審美」

煩先生

 

雨の造語が

窓を叩けば

幼き詩人は

文法に泣く


寒い寝室は

毛布が乱れ

微睡む歌で

音程を辿る


夜の偽名が

艶を孕めば

醜き姦夫は

扮装に笑む


悪い楽園は

血汐が流れ

渦巻く色で

光景を縛る

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「薄暗い審美」 煩先生 @wazurai

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