　可愛い娘の顔を眺めながら思う。

　お腹の中にいる時から、まずはどうかどうか無事で生まれてきますようにと、祈ってきた。

　そしてありがたいことに、娘は元気に生まれてきてくれた。

　これからしばらく、親は娘の人生を、生活を、できる限りで助けて、すくすく大きくなるのを見守り、育てさせてもらうことになる。

　だけど、人生の全部を全部、側にいてあげることはできない。寿命のことだけ考えれば親の方が先に死ぬし、保育園や学校にいる時だって、いつも一緒にいられるわけではない。

　最終的に、自分の人生を選び取って生きていくのは、彼女だ。

　だから、そこから先は、祈ることしかできない。

　勿論、健やかに幸せになって欲しい。

　だけど、自分だけよければいい、という人には、なって欲しくはない。

　他の人の痛みも分かる、優しい子になってくれるといいな。

　でも優しいだけだと、悪い人につけこまれるかもしれない。

　優しさを持ち続けられるような、強さもあるといい。

　自分の力で立って生きていけるような、芯の強い子に。

　願わくば、周りの大事な人たちと手を取り合い、いい関係を築き上げて、その人々からも愛される子になってくれたら。

　…………。

　荻原規子作品の女主人公では……？

　因みに息子の場合、私の男性キャラの推しは、タラシとか腹黒とかいろいろと難のある人物が多いので推しにはなりませんでしたなったら困る。

　……でも、既にもう保育園でよく息子は

「○○ちゃん可愛いねぇ」

　と言って女の子を撫でているらしいので今後の成長がドッキドキではある。

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