ロボットもの創作論

クファンジャル_CF

その1 ロボを描写しろ

 まずはこの話の題名を読んでみよう。

そう。ロボを描写しろって書いてるね?ロボットものの創作論なんだから当たり前ですが、ロボをとにかく描かなきゃ話にならない。

 モノコック構造なのか内骨格なのか。駆動系はどうなってるのか。制御はマスタースレーブなのか。モニターは?動力は?それはどう駆動系に伝達される?どういう理由で人型をしている?

 ロボは機械なんだから機械としての描写は重要だぞ!!

 特殊機能だけじゃなく総体としてのシステムとそして、歴史。運用するにあたっての実態。他にも書かなきゃいかんもんはたくさんある。

 武装も、ただ「銃」だの「ミサイル」だのにそれっぽい名前付けるだけじゃなくてどういう機構なのか分からないと文章の意味がない。

 ここまで書いておいてなんだが「説明は書くな」。

 正確に言えば読者が興味を持つまで、説明は書かない。描写を徹底するように。何が起きているかを抽象化して単語に落とし込むのではなく、可能な限り克明に、されどダレないように書いていくのが重要である。

 そして、使う単語の選択。

 極力平易な単語を使うように。されど、細かく使い分ける。ここが重要。

 あれだ。難しい熟語使わず平易な単語だけで「コーラを飲めばげっぷが出るのは明白」みたいな独創的言い回しあるけどあんな感じ

 描写が分厚くなればなるほど、その情景を思い浮かべる材料は増えていく。代償に、読み込むのに必要な労力が増える。そこを覚悟してバランスをとる事。気を付けないとただの長ったらしいだけの文章が出来上がってしまう。

気を付けよう。

 独自用語は使うなら最小限に抑えるべき。物理学書は「数式が1つ増えるたびに読者が減ると心得よ」と言われるそうだが、作品独自用語もそれと同じだ。読者が負担を覚える。

 あと、作るにしてもカタカナよりは語感で分かりやすい漢字の方がいい。表意文字を生かせ。不要な横文字は減らす。「ナノマシン」より「極微機械」の方がなんとなく伝わりやすい。

 まあ要は、巨大ロボットそのものをしっかりと描写しろという事。それも可能な限り簡単に、されど詳しく。

 心がけよう。

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