第223話 女の職場

 本業は女率の高い職場である。

 コチラの方は、仕事しませんけど、文句だけは言いますよ的な女の職場である。

 仕事を頼んでも

「今、忙しんで」

(オマエ…仕事なんかないだろ)

「聞いてません‼」

(オマエ、会議出ろって言ってもでないからだろ)

 一斉入れ替えを希望しています。


 バイトの方も女率が高いのだ。

 コチラは女子である。

 50を過ぎても女子は女子なのだと思う。

 とにかくうるさい。

 よく喋る。

 その大半は休んでいる人の陰口である。

 もしくは…

「桜雪さん、あの子、桜雪さんのこと好きみたいなんですよ」

「そうですか…どういう意味で?」

「この前、ライン聞かれたんでしょ」

(それだけかい…)

「えぇまぁ…それだけ?」

「最近、桜雪さんの事ばっか話すんですよ」

(それは、アンタ達、休んでいる人の悪口ばっかだから、そういうことなんじゃないのだろうか、僕の陰口なんじゃないんかい?)

「桜雪さん、聞いて~今日、お風呂掃除してたら~」

「はい…」

「桜雪さん…旦那がね、スマホのゲーム課金しただけで…」

「そうなんだ…」


 ピンボールの気分だ。


 これが休みなく繰り返されるわけだ。

 なんか今日はヘリコプターを操縦する夢をみた…不安定な操縦、当然だ、したことないからヘリの操縦。

 飛んでるだけで奇跡みたいなもんだ。

 夜になって、電線にローターを引っかけて不時着した。


 夢占いでは、不安定な状況を表しているそうだ…。

 色んな状況に巻き込まれる暗示…合ってるのか?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る