第187話 ウーバーイーツ感

「枝豆2袋もらおうかな」

『彼女さん』常連客のノリで連絡してくる。

 会社から自宅へ帰り、待ち合わせのローソンへ冷凍枝豆を2袋持って行く。

 待つこと15分…『彼女さん』到着。

「まずはモスだよね~」

 この間、初モスバーガーを食べて気に入ったのだろうか。

「フルーツティとストロベリーシェイクと…何食べる?」

好きなのでいいよ好き嫌い多いから下手に選べない

「じゃあ…照り焼きバーガー…セットで後、モスチキン」


「コレ食べて」

 差し出されたスナック『にんにくチリペッパー』

「うん…臭くて…辛い…クサ辛い」

「臭いね、確かに臭いね~」


「次はどこに行くの?」

「ローソン」

(戻るんだ)

 到着すると

「カニカマ食べたら入ろう」

(カニカマ…まぁいいけど)

「おはよう~」

 夕方…18:30…いや、コンビニに「おはよう」で入店する?

(バイトか?)

 ローソンで蕎麦とうどんを買い、大量のお菓子を買う。

「後でコレ食べて」

 タッパにキュウリの酢の物を持参してきた。

(色々、入ってるな~鞄に…)

「夏は麺だね~、蕎麦美味しい」

 蕎麦は全部食べた…

 ポテト…1本ひとかじり…1本じゃない。

 ひとかじりだ…雀の方が、まだ食ってくれそうだ。

「ポテトはモス美味しくない」

「もういらないの?」

「いらない」

「なぜセットを?」

「セットの方が高いの?」

「そうだね、食べなきゃ単品でいいのに…」

「チキン、最初の一口食べて」

「なぜ?」

「奥の方を食べたいじゃん」

 僕が一口食べて『彼女さん』に渡す。

「…チキン人が言うほど美味しくない」

「何と比べた?」

「ケンタ」

「からあげくんと比べる方が近いかもね」

「あ~、そうかも…はい」

 チキンを渡してきた。

(もう、いらないんだな)

「てりやき美味しい」

 当然、ひとくち…で、僕に手渡す。

 うどんも半分くらい食べて、僕に渡した。

「天カスも全部食べて」

(胃にくるわ…マジで)


「今度、蕎麦食べに行きたいね~」

「そうだね…こんなジャンクフードに5000円も使うなら、ちゃんとした店で食べれるんだよ…」

「そうだね~」


 喰いたくもない物で腹を満たすって…空腹の方がマシなのかもしれない。

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