第141話 通、会社を辞めるってよ
長らく休んでいる『通』
15:00過ぎに電話を掛けてきた。
派遣先でビス止め真っ最中である僕に出れるはずもなく…夕刻に掛け直した。
「会社まだ行ってない、どうすればいいかな~」
会って話をすると
医者は農協とグルだ。
会社から圧力をかけている。
俺は悪くない。
グダグダと在りもしない陰謀説を語りだす。
「診断書見せてみろ」
『医学的に異常個所は無い、本人が痛むと訴え続けるので、痛み止めを処方…』
仮病じゃねぇか!!
「オマエ、どうしたいの?」
「会社辞めたい」
「じゃあ辞めればいい…」
「オマエに紹介してもらった弁護士に相談しようかな」
「うん、なにを?」
「どうしたらいいか」
「弁護士は、オマエがどうしたいか決めないと手助けできないからな」
「もう辞めたいんだよ、何もしたくないんだよ、俺悪くネェのに、なんでこんなに面倒クセェんだよ」
もう働きたくないのだ。
家で何もせずに同情だけほしいのだ。
なんだろう…ニートまっしぐら。
「じゃあ、もう、辞表出せ…」
「そうだな、俺が会社辞めれば、丸く収まるんだもんな皆の為にそうするよ」
「皆は関係ない、会社も、オマエがウダウダ結論ださないからイライラしているんだ、いいか、オマエが被害届をだせば、個人対個人の問題で会社は関係ない、出さないなら見舞金貰って退職して終わり、その2択をオマエがウダウダ言ってるから、4ヶ月も結論出せずにいるんだバカ」
「そうなのか」
「もう会社にオマエの居場所は無い、金貰って泣き寝入りしろ、他人を訴える度胸も無いなら小金で口閉じろ、もう面倒くさいんだろ、自分が広げた風呂敷畳めないんだろ、診断書見ろ、もう医者も呆れてんだろうが、痛いと言ってれば会社にも行かなくてもいいしな、金が無くなったから困ってんだろう、もう引き伸ばせないの!!」
「俺、月曜日に辞表だすよ」
「そうしろバカ、撃つ度胸もねぇのに、落ちてた拳銃に手をだすなバカ」
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