十二支

 世界は2つあります。即ち蔭の世界と陽の世界です。


 蔭の世界はあの世と言って魂だけの存在の世界であり、陽の世界はこの世と言って天地自然の世界に抱かれ、肉体を持って生まれて来ている世界です。


 この世生れ出しの元始まりは夜でしたから、このよと言います。

 またイザナギの命、イザナミの命の2尊が最初子供を宿し込まれた時刻が子の刻と言いますから、夜中の零時であったとの事です。


 夜露は零時頃から降り出します。人間は水一滴から生まれて来ましたから自分の事を自らと言います。


 この零時を始まりとして、一日を12刻に分けたのが時間の始まり。

 12刻が一日で30日が一ヶ月。

 12ヶ月が一年。

 12年目が一巡りです。


 時の始まりは12です。

 人間の体も大きい骨は12本で出来ています。両手両足で8本、脊椎が1本、頭蓋骨を割れば3つに分かれ、計12本です。

 その骨を抱いているこの皮と肉の間が12開いています。

 両目両耳鼻腔が2つで口が一つ、両乳ヘソ大小便の穴で12ヶ所です。


 中国の聖人がその12に「子牛虎卯辰己午羊申鳥戌亥」と、動物の名前を付けて出来たのが12支です。

 これは「ねはうしのうてもとられん、うんはたってみはうまれて、ひつねんせざるな、とりてもいんでいるなり」と、言うそうです。

 ところが天理が逆に回ると、「ねはいてもいぬ、とりてもさってひつねんす、うまれてもそのみはたたん、うんはうしのうてとられん」となってしまうのです。

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