FFBEの歩き方
堀内とミオ!
ドット絵について
ファイナルファンタジー・ブレイブエクスヴィアス(以下FFBE)において、最大の特徴だと個人的に感じているのが、『ドット絵』です。そもそもコンピュータにおけるソフトウェア的な制約から、やむなく限られた解像度・色数などでグラフィックを表現する必要性があった、ということみたいです。この『制約』というのが肝になってきているのではないでしょうか。だって、人物とか建物とかを『点』の集まりで表現しようとしてるんですよ? ある意味、制作の段階で縛りプレイが始まっています。しかしながら、古今東西問わず、『制約』があったからこそ、生まれた文化や技術というのはそれこそ山のようにあります。日本にしても島国という『制約』があったからこそ、独自の文化が発展したんだろうし、命にしたって……。と、『制約』について話していたらキリがないと思うのでこの辺で。
ここでファイナルファンタジーシリーズについて少しだけ。僕はリアルタイムで『3』からプレイしていました。もう当時はどっぷりはまっていまして。ファミコンのやり過ぎで、祖父にアダプターを隠されたことが何度あったことか。それはさておき。そこから『4』『5』『6』とドット絵は進化を遂げていきました。当時、シリーズが出るにつれ、友達同士で話題になっていたのはいかにリアルかでした。今までさんざん『制約』がどうの……って話をしながら、当時はやはり加速していくコンピュータ技術に注目していたんですね。そしてついに登場したプレイステーション。『FF7』はついにドット絵からポリゴンへと生まれ変わりました。そう、もはや進化ではなく、生まれ変わりでした。今改めて見ると、カクカクしてておかしいと思ってしまうんですが、当時の人間からすると、科学の進歩の速さに驚愕していました。このままいくと、自分達が生きている間に宇宙に行くことすら夢ではない、そう感じさせるほどに。
ただ、ドット絵の歴史は『FF6』で終わってしまったのです。その時はなんとも思わなかったんですが、もし、『7』でポリゴンに変わらずに、ドット絵のままだったら、どんな進化を遂げていたんだろう。きっと、そんな問いが心の中に残っていたんだと思います。
そして、2015年10月。スマホのアプリとして『FFBE』が配信されました。最初は新しいFFタイトルとしてのスマホゲームだと思って期待していたんですが、どうやらよくある課金型のゲームなんだなーっと少しがっかりしました。が、しかし! オリジナルのキャラに加えて、歴代のナンバリングキャラクターも操作できるじゃないですか。しかも、進化したドット絵で! 『FF6』までのキャラは当時よりさらにクオリティの高いものに。『FF7』以降のキャラはすでに過去の技術となったはずのドット絵で再現されているじゃないですか! これには本当に興奮しました。
『FFBE』は、実際に起こっている『もし~』の時間軸の物語。もし、ドット絵のままでファイナルファンタジーのナンバリングが続いたら……。
僕はこう考えています。これは、ドット絵に託された、失われし物語を取り戻す試みなのだと。
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