午後六時のSNS。

ガチャの勝利に酔いしれるフォロワーが現れた。

ガチャの悪魔はガチャの天使（一般人が想定する無料配布をたくさんしてくれる運営を指す言葉。ガチャを回す快感をユーザーに覚えさせることが得意）よりもずっと課金煽りが酷いので、魅力的なキャラクターを実装した後ガチャを回すユーザーをにやにや見守りつつ、一週間後により魅力的なキャラクターを実装する悪魔的行動を得意としていた。そして悪魔がいれば小悪魔もいる。ガチャの小悪魔もSNS上には存在している。ガチャの小悪魔は他人のガチャ結果を見て、敗北の場合のみRTして嘲笑う。今回のようにユーザーが勝利している場合は無害だが、敗北を見かけた途端に傷口に塩を塗り始める。ガチャの悪魔と小悪魔はそれぞれ運営側とユーザー側に分かれ、ユーザーの課金を加速させていた。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で消費者庁に通報した。

ガチャの悪魔の手法は悪魔的ではあったが、景表法自体に違反していたわけではなく特に措置命令は下されなかった。