第1366話「一晩寝かせた美味しいカレーになんてことを!」

午前八時の台所。

オークが現れた。

女騎士はオーク(一般人が想定するブナ科コナラ属の植物を指す言葉。もしくは牙と豚のような鼻を持つファンタジー生物を指す場合もあるが、前者が多い)よりもずっと女子力がないものであり、朝目覚めるとすぐさま朝食を要求する。その様、妻を家事育児のための機械として扱うクソ夫のようだった。しかしオークはステータスを良心に全振りしたような大変に性格の良い種族なので、出勤に向かう女騎士にはカロリーが必要だろうとカレーを皿に盛りつけ、提供した。すると女騎士は皿を投げ捨て、昨晩の飯もカレーだったろ、少しくらいアレンジしろよと叱責した。仕方ない人ですねえとオークは投げ捨てられた皿を空中で回収し、フライパンに乗せると米と食材を投入、巧みな手さばきで均一に熱を加えてカレーピラフを完成させた。これには女騎士も満足、笑顔で仕事に出掛けていった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で本日の女騎士の標的をオークに変更した。

悲しい物語が予想されたため、ここからどう展開されるのかレールガン女子高生はわくわくで見守ることにした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る