第1343話「そのチョコは何で出来ている?(01)」

午前三時のバレンタインデー。

自分を再定義するアンチマテリアルライフル女子高生が現れた。

アンチマテリアルライフル女子高生はチョコ(一般人が想定するカカオマスを主原料とした菓子を指す言葉。ダーク、ミルク、ホワイトなど様々な種類に分けられる)よりもずっと自他共に認めるコーヒー好きだが、安易にコーヒーとチョコレートのマリアージュで攻めていいものか、と悩んでいた。コーヒー味のチョコレートなんかは有名チョコレートメーカーでも商品として存在するし、カフェモカはエスプレッソコーヒーにチョコレートシロップを加えた飲料だ。共に果実の豆を加工したものであり、その相性は今さら疑うべくもない。だが、親愛を伝えられるせっかくの機会だというのに、もはや自分の定番ともなったコーヒーでアタックするのはどうなのだろう。いつも通りすぎやしないか。飽きられはしないだろうか。もうちょっと捻った感じのサプライズとかあった方がいいんじゃないのか。当日早朝になってまで、アンチマテリアルライフル女子高生は悩んでいた。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でアドバイスを刷り込んだ。

アンチマテリアルライフル女子高生は屋上に陣取り、スコープを使った調査を開始した。

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