第1321話「そんなバカな! アタシのハンマーが」

午前十時の無人島。

コブロンが現れた。

タンコブ焼きはタコ焼き(一般人が想定する馬鹿野郎に対する折檻の一種および調理法を指す言葉。タコ野郎を熱した鉄板の上で一時間正座させ、生き延びた場合は折檻、死亡した場合は調理法として扱われる)よりもずっと一般的な高級食であったが、コブロンのタンコブが取りやすすぎて美味すぎるあまり乱獲されコブロンは絶滅の危機に瀕していた。しかし血も涙もない赤い帽子と青いつなぎの悪魔は既に六回コブロンの頭を殴りつけている。正気を失ったコブロンはまともに言葉も喋れない。悪魔の配管工は七度目のハンマーを振りかぶった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でコブロンにゴムゴムの実を食べさせた。

効かないねぇっ、ゴムだから――そう叫んだコブロンは頭をぐんと伸ばし、配管工に向かって強烈な頭突きを繰り出した。

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