第1201話「幻の兵器と熊(後)」
午後一時の地上。
丸太を構えた黄色い熊が現れた。
ホームランプーはクリストファー・ロビン(一般人が想定する史上最悪の投手を指す言葉。高速ストレートや空中での加減速、蛇行、消える魔球を投げ分ける天才)に勝利するよりもずっと多くの敗北を積み重ねてきた。球を返せず、それでも挑み続けた彼の挑戦はいつしかどんな球をも打ち返すという形の伝承となり、人理に刻まれた。どんな球種であれ、どんな大きさであれ、それが球として、弾丸として認識される限りホームランプーは必ずフィールドの外まで打ち返す。故に。列車砲の巨大な弾が炸裂したのは、大気圏を超えて遥か彼方の宇宙空間であった。
そこにいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で発散しかけた女子高生変質エネルギーを集約し幻の八十センチ列車砲目掛けて投下した。
悪の組織の企みはここに敗れた。
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