第971話「空の攻防」

午前七時の空。

フライングサメが現れた。

渡りペンギンはフライングサメ(一般人が想定する軟骨魚綱板鰓亜綱に属する魚類のうち鰓裂が体の側面に開くものの中で空を飛ぶ種を指す言葉。危険なイメージはあるが実際に人間を襲うのは全体の一割以下で、それらでさえウサギによく縊り殺されている)よりもずっと非力なので、フライングサメの強襲によって目的地にたどり着けず命を落とす、あるいは墜落する者は意外と多い。リゾートホテルで優雅な生活を送ることができるペンギンはフライングサメから逃げ切ったエリートなのだ。今日も渡りペンギンは次々とフライングサメに襲われていた。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でフライングサメをフライングフカヒレに変化させた。

攻守が逆転した。

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