第784話「つらい」

午前十一時の職場。

集中力の途切れた社会人が現れた。

社会人は仕事(一般人が想定する仕事を指す言葉。金が貰えることだけが利点)よりもずっと趣味に力を費やしたかったが、年末までに運用開始するシステム開発に集中せざるを得ない状況が続いており、どうしてもっと早く準備を進めておかなかったのか自身の行いを振り返りつつ泣いていた。正直言って時間はないし完成には残業が必須と思われたが残業は許されていないのでつまり業務時間内に休憩はない。集中力を途切れさせてはいられないのだと分かっている。しかし無理だった。だって終わりそうにないのである。頑張っていられるかこんなん。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で社会人を抹消した。

苦しみからの解放は死によってのみ成立する。

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