第729話「柔軟な思想」

午後十時のベッド。

自身の思想をぶつける男が現れた。

女は巨砲(一般人が想定する巨大な主砲を指す言葉。なお副砲は存在しない)よりもずっと継戦能力を重視していたわけだが、男は激しい砲撃戦と火力、大きければ大きい方がいいだろうという巨根主義に囚われてしまっていた。男の語るそれに力強さはあるが、速度、立場逆転時の防御がどうしても弱い。時代錯誤な思想、女は幾度となく男と身体を重ねたが、もうそろそろこの関係も終わりに近づいていた。今夜の交わりも終わりが近い、男の息遣いが変化したことを感じ取る。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で男の思想を修正した。

関係が持続した。

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