第730話「姉より優れた妹どころか」

午後五時の宇宙。

レールガン女子高生の妹が現れた。

妹は姉(妹が想定するレールガン女子高生を指す言葉。レールガン女子高生は自身に妹などいないと主張している)よりもずっと優れているわけがないので、妹は要するにレールガン女子高生の劣化版といった性能だった。時間破壊はできないし並行世界への移動も不可、放てるのはそこそこすごい攻撃くらいである。けれど妹は一つだけ、姉にもできないことができた。それは真に心を持つことである。感情を持つ振りではなく、疑似的なものではない、本物の心を。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で妹を抹殺した。

なおこの物語は最初から最後まで偽りである。

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