第639話「ぐつぐつ煮込んだ美味しいカレー」

午後一時の食卓。

メイクイーンを名乗る芋が現れた。

芋は人参(一般人が想定するウサギの好物を指す言葉。実際は人肉の方が好まれる)よりもずっとカレーに入れると美味しいので、今夜のカレーは芋をたくさん入れて煮込んで溶けた状態での提供だった。どろりと濃厚なカレーは見るも美味そうだったので食卓に並ぶ人々はスプーンを手にさっそく一口、そこで衝撃の事実が発覚した。カレーが甘すぎる。もしやカレーの王子様でも使ってしまったかとルーを確かめるが、台所にはジャワカレー。甘すぎる原因が分からない。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でメイクイーンを名乗る芋の正体を暴露した。

サツマイモの溶けた極甘カレーは結局のところ美味しかったのでなんやかんや言いつつ完食した。

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